Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

24.【蒼白の月に啼く獣2-11】

 そのまま狂司郎は駆け出していく。裏門に向かうと思いきや、その手前の植え込みの下の方に頭を突っ込む姿を見た西門が慌てて駆け寄る。
「恭司郎様!」
と狂司郎の細い腰を捕まえて引っ張り出すと、そこには上手い具合に小さな子供が抜けられる程度の穴がぽっかりと開いていた。
 大人の目線からはちょうど死角になってしまう場所だった。

 日当たりの関係で、その場所の木の枝が枯れて落ちたのか、あるいは狂司郎が 木の枝を折って抜け道を作ったのかもしれない。


 西門が一緒だというのに、つい、いつもの癖で抜け道に行ってしまったのだろう。
「しまった!」と言うような表情の狂司郎である。

 その顔を見て思わず吹き出しそうになってしまう西門だったが、グッと堪える。
 こういう場合、どうしたものかと思案する西門の前で、狂司郎は、しばらく突っ立ったままだったが、ふいにまた抜け道に駆け寄ろうとするのを、西門は咄嗟に抱きかかえるように捕まえた。狂司郎が嫌がって身を捩る。

 ふと、西門は先ほどの彰の母の姿を思い出し、抱きとめた狂司郎の前に膝を折り、自分の方に向かせる。
 狂司郎の細い肩に両手をまわして同じ高さの視線でじっと見つめると、いぶかるような目つきながらも、狂司郎が動きを止め見つめ返してきた。

「恭司郎様、僕は体が大きいのでそこは通れないんですよ。
裏門の通用口を開けますので、そこから一緒に入りましょう?」
と、微笑んで静かに声をかける。


 狂司郎の抜け道について問い詰める気は、西門にはなかった。
 ここを塞いだところで、裏門の通用口の錠は内側からなら狂司郎にも開けられる。いつから彼がここを通り抜けているのかはわからないが、子供心に何か思うところがあるのかもしれない。
 もっとも、ここから出入りしていることは、英家の防犯カメラに、しっかり映っているのではないかと思うのだが。


 抜け道のことで怒らない西門に安心したのか、狂司郎の体から緊張が解ける。

 それを確認した西門が、立ち上がり門に向かうと、素直に狂司郎が後をついてきた。

テキスト by 流々透雫

≪湊狂23.へ  湊狂25.へ≫

≪湊狂1.から読む
≪湊狂INDEXへ
≪作品INDEXへ

Copyright (C)   ciliegio2009, All rights reserved.

 

↓ランキングに参加しています。↓よかったらポチしてください。
 にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

 拍手ありがとうです!

関連記事
スポンサーサイト

|  ・湊+狂司郎 | 19:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://moelvabxb.blog81.fc2.com/tb.php/91-a2eeb26a

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。