Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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2.【蒼白の月に啼く獣P-2】

「おや?どうされたのです?この傷。殴られたのですか?
顔を殴られるなんて、狂司郎様らしくないですね。」
西門の男っぽく骨ばった手が、狂司郎の口元に伸びる。
狂司郎の唇の端が少し腫れ、血の滲んだ痕がついているのだ。

「なんでもねぇよ。」
その傷口に、指先が触れる直前、狂司郎の手がそれを払う。

 事実、なんでもないのだ。
 寝ている雪耶を起こそうとして、寝ぼけて振り回された雪耶の拳が、ものの見事に狂司郎の頬に決まった…
などとは恥ずかしくて口が裂けても言えない――実際ちょっと裂けてしまっているが――

 そのまま通り過ぎようとする狂司郎に、西門が声をかける。
「唇の傷より、顔色の方が気になりますね。 体調が悪いのではないですか?
体温計と傷薬をお持ちしますので、部屋でお休みになっていてください。
面倒でも、着替えをなさってからですよ。」

「何言ってんだ。体調なんか悪くねぇ。」
吐き捨てるように言った狂司郎は、玄関ホールの正面にある大きな階段に向かっていった。


 狂司郎は、自室のドアの鍵を開ける。 狂司郎の部屋がまた広い。畳で言えば二十畳ほどあるのだろうか。 一角がパーテーションで区切られ、勉強スペースのようになっている。
 広い面積を取る部分はまるでリビングルームのように、ソファとテーブル、テレビや音響機器などがが配置されている。
 南側にバルコニーへの大きな開口部が取られ、日当たりのいい明るい部屋である。

 この部屋にある扉の一つは寝室への扉だ。
寝室にはこの部屋専用の浴室と洗面所、トイレも完備されている。
食料さえあれば何日もここに篭ることも出来そうだ。

 まっすぐソファに向かった狂司郎は、着替えもせずに座り込む。
西門には、ああ言ったものの、実際体調は悪かった。

 朝から頭痛が続き、そのせいもあって午後は授業をサボり、屋上に休みに行ったのだ。
保健室に行くという選択もあったのだが、あれこれ聞かれるのが嫌で足が向かなかった。
 屋上で寝ていた雪耶を起こした後、そのまま眠ってしまったのがいけなかったのかもしれない。
寒気で目が覚めると、どうにも体がだるく頭痛もひどくなっていた。


 狂司郎はそのままぐったりとソファに横になった。
まだ、体の芯から凍えてくるような、嫌な感覚の寒気が続いているのだ。

 

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