Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

寮理事『オ・ト・ナの関係』

 

 桜華学園理事長、櫻木礼司は、肩を解すように回しながら壁の時計を見上げた。スーツの上着は脱いでいるので、シャツにネクタイだけの姿だ。
「もうこんな時間か…。そろそろ帰らないとな。」
理事長といえど、新学期は何かと仕事も多く残業続きの毎日である。


 先代の理事長である父の後を継いでこの職に就任した櫻木は、日々、学園を盛り上げるべく精力的に取り組んでいる。
 歴史と伝統を誇る桜華学園ではあるが、少子化の波には逆らえず、経営も楽ではない。自らもこの学園の卒業生であり、深い愛着を持つ櫻木は、全国から入学志願者が集まるような最高レベルの学校にしたいと考えていた。

 寮完備の中高一貫校であることを生かし、有名大学進学率を上げるため、中学入学当初から大学受験を見据えた教育カリキュラムを組んでいる。生徒を指導する教師陣も、その実力と人間性を見極め、必要とあらば少々強引な手を使い、他校からの引き抜きも行ってきた。

 古参の理事たちの中には、古い慣習にとらわれることなく柔軟な発想で、次々と改革を進める櫻木を煙たく思う者もいるようだ。
 だが、櫻木の手腕により、有名大学進学率も高水準を保ち、さらなる上昇傾向にある。それによる相乗効果で、大学受験に強いハイレベル校として全国的にも名前が知れ渡り、地方からの入学志願者も年々増え続けているという現実。
 こういった誰の目にもわかる成果が、櫻木に懐疑的な理事たちの口を封じている。



櫻木がデスクの上を片付け始めた時、コンコンとノックの音がする。

「…はい。」
こんな時間に訪ねてくる者に対して、警戒しつつも返事を返す。

 静かにドアを開けて入ってきたのは、桜華学園寮の寮長、水谷海翔だった。これが寮長でいいのかと、後ろ指を指されそうな真っ赤なロングヘアの、恐ろしく長身の男だ。ポットとコーヒーカップのセットの載ったトレーを持っている。


「理事長、お疲れ様です。」
にこやかに微笑む彼は、持って来たトレーを応接セットのテーブルに置く。

やっかいなヤツが来たと言わんばかりに大きなため息をつく櫻木。
「何だ?」
「いえ、こんな時間まで理事長室の灯りが見えてものですから、理事長がさぞやお疲れだろうとコーヒーをお持ちしただけですよ?あぁ、お酒の方がよろしかったですか?」
コーヒーカップとソーサーをセットしかけていた、寮長の長く細い指が動作を止める。

「いや、今日は車だから酒は飲めない。」
「連日の残業でお疲れでしょうし、私の部屋にお泊まりになられてもかまいませんよ?それならお酒も飲めますでしょう?」

にっこりと微笑む寮長だが、その胸に湛えている下心がみえみえで恐ろしい。

「いや、遠慮しておくよ。」
「それは残念。今宵は理事長とゆっくりお話できるかと思いましたのに…。」
そう言うと、寮長はポットに入れて持ってきたコーヒーをカップに注ぐ。

なんの話をするって言うんだ?話なんてする気などないくせに。
こんなことを口に出すと、とんでもない方向に事態が向かいかねないので、櫻木は腹の中だけで言い返す。


櫻木はソファに深々と腰を下ろし、大きく息を吐く。

「かなりお疲れのようですね。」
櫻木の前にコーヒーを置きながら、寮長が気遣うように言う。

「いや、大丈夫だ。……コーヒーありがとう。頂くよ。」
「どうぞどうぞ。」
そう言いながら自分のコーヒーを持って立ち上がった寮長は、櫻木の隣に座る。

隣に来るなと言っても聞くようなタマじゃないとわかっている櫻木は、何も言わずコーヒーを飲む。


 やはり寮長の淹れるコーヒーは美味い。
性格は曲者だが、料理の腕はプロ顔負けだ。どこかで習ったとは聞かないので、あるいは天性の才能なのかもしれない。
 この寮長の特殊技能を利用して、生徒用のカフェを一般客に開放出来ないだろうかと、櫻木は密かに目論んでいる。料理だけでなく、ちょっとしたデザインにもセンスが光るので、桜華オフィシャルグッズなどもいけそうだ。


そんなことをツラツラと考えている櫻木に、寮長が話を振ってくる。

「例のポスター、どうして英狂司郎なんかに持たせたんです?」


例のポスターとは、寮長がこっそりハマっているアニメの、入手困難なレアモノのポスターだ。櫻木がちょっとした伝から手に入れてやったのだ。

「あぁあれか。私はちょっと手が離せなかったんで、たまたま通りかかった英に頼んだだけだ。君が早く見たいだろうと思ってな。」

それを聞いた寮長はこれ見よがしに大きなため息をつくと、じろりと櫻木を見下ろす。

「だからと言って何故、英狂司郎?私が彼と関わりたくないのはご存知でしょうに。」

知っているからこそ、英に持たせたというのが真相なのだが、櫻木は何食わぬ顔でとぼける。

「あぁ、そう言えば、英は寮長の天敵だったか…。んー、あれか…寮長が彼に突っ込まれそうになったって言う……」
「やめてくださいよ、理事長。思い出したくもない。それに突っ込まれそうになんてなってませんから!」

寮長が苦い顔つきになるが、それを面白がる櫻木はさらに続ける。

「彼が中学の時の話だったか?当時から人目を引くような整った綺麗な顔をしていたなぁ。」
「いくら顔が綺麗でも、中身はいっぱしのケダモノでしたよ。まだ子供だと思って油断していた私が馬鹿でした。大事な預かりものの生徒を傷つけるわけにも行かず、早々に放り出しましたよ。」

端整な顔をさも嫌そうに歪める寮長が面白くて、櫻木は笑いながら飲み終えたコーヒーをテーブルに置く。

「理事長はひどい人ですね。英を私のところに寄越した上に、嫌な過去まで思い出させるなんて。」
「私はSだと影で言われてる程だからな。君もよくわかっているだろう?」

からかいを含んだ声音で答える櫻木を、チラリと見やる寮長。
その直後、櫻木の腰に寮長の腕が回り、強い力で抱き寄せられる。
急な出来事に対処できなかった櫻木は寮長の胸に倒れこむような形になってしまった。

「おいっ!」
怒鳴ろうとして上げた櫻木の顎を、寮長の手が捕らえる。何をしようとしてるのかを察し、
「やめろ」
と言いかけたのだが、その声を封じるように唇を重ねられてしまった。

強引に寮長の舌が入り込んでくる。

「……んっ……んん……んっ……」

寮長の舌を押し出そうとするものの、逆に吸い取られるように貪られてしまう。巧みな舌技で絡められ吸われ、甘噛みされて抵抗したくても体から力が抜けていく。

 
そのままソファにゆっくりと押し倒されてしまった。
息を継ぐように唇をわずかに離した寮長が
「そのSを組み敷いて喘がせるのが、私の好物なのを貴方はよくご存知でしょう?先輩。」
と、そのまま唇が触れ合う距離で囁く。

「こんなところで先輩などと呼ぶな。」
「いいじゃありませんか。めくるめく官能の青春を思い出して。」
「お前、人に聞かれたら恥ずかしいようなことを、よく真顔で言えるな。」
「誰もいませんよ。ここには先輩と私の二人だけです。」

 
お互いが喋るたびに唇が触れ合うのが気恥ずかしくなり、両手を寮長の胸に当て力をこめて押し返し怒鳴る。

「いい加減にしろ!警備の見回りが来たらどうする!」

だが、突っ張っている両腕を掴まれ、それを振り払おうとしたがうまく行かず、逆に櫻木の頭上で縫いとめられる。

「やめろっ!」
もがいてはずそうとするが、寮長の力は強く、また上から覆いかぶされてしまった。

「警備はまだしばらくは来ませんよ。それまでに終わらせますから安心してください。」

「終わらせるって…何の話だ!俺は何もする気はないぞ!だいたいお前は美少年好きだろうがっ!こんなオッサン押し倒しても、楽しくなんかないだろう!」
「ふふふ…。そうですよ。私はショタが好きですよ。・・・でもね、先輩。貴方は特別なんです。・・・昔からずっと、貴方だけは私の特別・・・。」

寮長の目がいつになく真剣な色を湛えている。

彼らしからぬその表情に思わず見入ってしまった櫻木の唇がまた奪われる。濃厚な口淫を繰り返し、飲み込みきれなかった唾液が櫻木の唇の端から垂れる。それを舐めとるように寮長の唇が首筋まで降り、啄ばむ様なキスを繰り返した後、肌を吸い上げようとする。

「っ!やめろ!そんなところに痕を残すな!」
「ふっ・・・やっぱりダメですか・・・。」
「当たり前だ!」
「私の印を残したかったんですけどねぇ。」
「ば、馬鹿野郎!」

罵られてもクスクス笑いながら、寮長の唇が櫻木の耳に辿りつく。耳介を食み、舌で舐る。鼓膜に響いてくる淫猥な水音に、首筋がゾクゾクする。

押さえつけられていた櫻木の両手首から、寮長の手が離れ、髪から肩へそして胸へと降りていく。シャツの上から胸の突起を探り当て、押さえつけるようにしてグリグリと指を動かす。その刺激に、櫻木の背筋からうなじにかけて痺れるような感覚が這い上がり、彼の意志に背いて声が洩れてしまう。

「…ぁ……はぁ……」

耳を執拗に蹂躙しながら寮長が器用に櫻木のネクタイを解く。
寮長の顔が胸元に降り、尖り始めた胸の突起にシャツ越しに噛みつかれた。

「あぁっ……っ……くっ……」

そのまま何度も甘噛みされ、その少し痛みを伴う快感に耐え切れなくなり、櫻木の両手が寮長の髪を掴んでしまう。

 
目を細めるようにしてそれを見上げた寮長は、解けて首から下がっている櫻木のネクタイを外す。そのネクタイで櫻木の両手首をまとめて、縛り上げてしまった。

「お、おい…なんだこれはっ…私は暴れたりしてないだろうが!」

あまりの仕打ちに櫻木が怒鳴りつける。
寮長は、縛り上げた櫻木の腕を彼の頭上にぐいっと押しやりながら、唇に軽くキスをする。

「これは単なる私の趣味です。気になさらないで下さい。」
「お前はっ…どこまでふざければ気が済むんだ。」

両手を動かしネクタイから抜こうとするが、思いのほかきつく縛られているため手首が痛くなり、結局諦めるしかなかった。

「そうやってる先輩の姿、色っぽいですよ。」

寮長は妖しげな微笑を浮かべたままそう言うと、再び胸元に顔を寄せ舐め始めた。唾液でシャツが濡れ、肌の色が透けて見える。布地越しでも、胸の尖りが紅く色づき固く膨らんでいるのがわかり、ひどく扇情的だ。

「……んっ……う……もぅ…やめ…ろっ……んん……」

シャツを1枚挟んでの愛撫は、快感はあるものの物足りなく、じれったくて歯がゆくて、思わず身をよじってしまう。

生地の下でもその存在を主張している尖りを舌先でつつき、愛撫を続けながら寮長が櫻木を見上げる。

「…ふふっ…先輩、もどかしいでしょう?……直接舐めて欲しいでしょう?……ねぇ先輩…カイトって呼んで下さいよ。……昔みたいに…私たちが桜華の学生だった頃のように、カイトって……そしたら直接愛撫して差し上げますよ?……。」

喋っている間もその突起を弄ぶことをやめない。

「…だ…誰が……呼んでやるかっ…はぁっ……馬鹿やろっ……うっ……」
「…相変わらず、意地っ張りですねぇ……まぁ、そこがいいんですけどね…ふふっ…。」

そう言いながら、櫻木のシャツのボタンを外していく。現れた生身の肌に、長く繊細な指を這わせ、固く尖る胸の先端を舌でねっとりと舐めあげた。

その直接の刺激で、櫻木の体の中心に血流が一気に集まるのがわかり、高い声をあげてしまう。

「はっ…あぁぁっ……」


負けまいと思っても、寮長の濃厚な愛撫に翻弄され、いつしか理性を飛ばしてしまう櫻木礼司だった。



その夜、警備員の見回りまでに事が終わっていたのかどうかは定かではない。


The END

テキスト by 流々透雫

このお話は狂雪ルートの漫画とリンクしてます。
≪狂雪5. 狂雪フラグは立つのか?

≪番外編INDEXへ
≪作品INDEXへ

 

Copyright (C)   ciliegio2009, All rights reserved.

 

↓ランキングに参加しています。↓よかったらポチしてください。
 にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

拍手ありがとうございます!

関連記事
スポンサーサイト

|  ・番外編 | 19:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://moelvabxb.blog81.fc2.com/tb.php/38-868c10f5

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。