Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪131.荊-木犀は月に馨る- 4-18


※狂雪131.を上げるにあたり、狂雪130.のラスト部分を修正致しました。

*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*

狂司郎が雪耶にそれを言わせることにどんな意図があるのか。
雪耶は狂司郎を見つめるが、その瞳からは何の感情も読み取ることができない。
シンと静まり返った水面のようだ。

狂司郎は自身の噂をどこまで把握しているのだろう。
真実であろうとなかろうと自分への悪評を聞かされるのは、気分のいいものではない。
それどころか、鋭く心に刺さって傷を負うこともある。
雪耶自身も心無い噂話の対象になりやすい境遇だから、何度も経験がある。
桜華学園に入ってからは減ったけれど、それでも時折小さな傷が増える。
過去にできた傷のかさぶたが剥がれてジクジクと疼くことも。

それは狂司郎も同じなのではないか。
だとしたら、雪耶は答えたくはない。

「俺、言いたくない」
雪耶はきっぱりと告げた。

「……そうか」
静かに声を漏らした狂司郎の視線は揺らぐことなく雪耶を見つめたままだ。

「…おまえ」
「ん?」
「言いたくないようなことを聞いてるんだよな」
狂司郎が雪耶を覗き込むように問いかけてくる。
「それは…」

図星をつかれ口ごもった雪耶に、狂司郎が唇の端をあげて、ごく薄い笑みを浮かべる。
「…ろくでもねぇ噂ばっかだったろ?」
「………」
否定、肯定、どちらをすればいいのか雪耶はわからず曖昧に首を左右に振った。

「……それでもおまえは、俺に好きだっていうか?
噂通り、ボロクソにされちまうかもしんねーのに?」
狂司郎の低い声が問いかけてきた。

「だって噂でしかないよ?
噂なんて嘘かホントかわかんないじゃん」
これは雪耶の本心だ。
だが、狂司郎の視線が鋭くなる。
「ホントだったらどうすんだよ」

その視線に怯むことなく雪耶は狂司郎をまっすぐに見つめ返した。
「俺は。
俺の目の前にいる狂さんしか知らない。
それ以外知りたくもない。
俺と一緒にいる時の狂さんが、俺の知る狂さんだから。
噂なんて関係ないんだ」

雪耶の言葉に狂司郎が目を見開く。

「今まで一緒にいた時間の中で、狂さんを知って。
その狂さんを俺は好きになったんだよ。
だから、これから先も一緒にいる時間がいっぱい欲しい。
狂さんのコト、いっぱい知りたい!
そんで、きっと、もっともっと好きになっていくんだと思う」

狂司郎の顔が、くしゃりと歪んだ。
その表情が泣き出しそうにも見えて、雪耶は思わず息を飲む。

その一瞬の後に、雪耶は狂司郎に強く抱きしめられていた。



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