Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪129.荊-木犀は月に馨る- 4-16


「だからっ!!」

雪耶は腰を上げながら両手を伸ばし、狂司郎のシャツの胸のあたりを掴んだ。
膝立ちしている雪耶は、狂司郎より目線の高さが上がり、縋りついているのか、襟元を締め上げているのかわからないような状態だ。
狂司郎に困惑の表情が浮かぶが、振り払うでもなく、無言で雪耶を見つめていた。

「だから、俺は狂さんといるのが楽しいんだよ!
楽しいからもっと一緒にいたいんだよ!
狂さんが大学行ってからだって会おうと思えば会えるけど、それでもやっぱり桜華にいる今みたいには会えないでしょ?
だから、狂さんが学校にいる間は、少しでも一緒にいられる時間があればいいと思ってたのに!」

雪耶は狂司郎のシャツを握り締めた両の手を、無意識に上下に振り動かす。
その振動で、肩にかかっている狂司郎の髪がパサパサと揺れ動くが、雪耶は自分の動作を自覚していない。

「それに!狂さんがちゃんと卒業して大学生になれば、また会うこと出来るでしょ?
狂さんと俺の空いた時間をみつければ、一緒にどこか行ったりもできるじゃないか!
そうやって俺はずっと狂さんと一緒にいられると思ってたのに!
そりゃ俺が勝手に思ってただけなんだけど、でも!だから!
俺、嫌なんだよ、こんな風に狂さんと離れちゃうのがっ。
俺はもっと狂さんと一緒にいたいんだっ!
だってっ…だって、俺はっ」

心からあふれ出した感情に自分自身を支えきれなくなった雪耶は、狂司郎のシャツの胸元を掴んだまま、膝立ちの姿勢からペタンと床に座り込んでしまった。

「俺……狂さんが好きみたい…」
目線の位置が高くなった狂司郎を見上げる雪耶の口から、言葉がポトリと転がり落ちた。

狂司郎の双眸が見開かれる。
「……おまえ…」

瞠目する狂司郎の瞳からは、いつのまにか翳りが消えていた。

「ううん。
『みたい』じゃなくて、好き…。
さっきからずっと心臓が痛いんだ。
きゅうきゅう絞られるみたいで、そっから『好き』がいっぱい出てくる…」

「意味わかって言ってんのか?」
「ん?意味?
…うん。わかってる…。
これはきっと恋愛って意味の好きなんだと思う」
雪耶はなんの迷いもなく、するりと口にする。

これは、溢れ出してきた自分の心を紡いだ言葉だから。
これが、自分の気持ち。

(ちゃんと言えた…)雪耶はホッと安堵の息を吐く。

だが、突然の雪耶の告白に戸惑ったのが狂司郎だ。
「いや…おま…だから……っ」
狂司郎は何か言いかけるものの、言葉は途中で消え、目を見開いたまま雪耶を見つめてくる。

いつにない狂司郎の表情に動揺の色を見て取るものの、安堵の息を吐いたまま思考が止まっている雪耶は放心したように狂司郎の視線を受け止めていた。

二人の視線が絡み合うだけで、言葉のない時間がしばし流れる…。

雪耶を見つめていた狂司郎が、眉間を寄せ、ため息のように空気を吐き出した。
そして、おもむろに雪耶の顎を指先で掬い上げると、雪耶が驚く間もなくその唇にキスを落としてきた。

(えっ?)
自分の唇に重なる狂司郎の唇の柔らかい感触に、雪耶の肩がビクッと震える。
(キスされた?)
と気づいた時には、狂司郎は雪耶の唇をそっと啄ばんでいた。
上唇と下唇を交互に啄ばむ優しいバードキス。

(あぁぁぁぁっ)
雪耶は自分の心臓の鼓動が倍速以上に激しくなり、それによって押し出された血液が、すごい勢いで体中を巡っていくのをまざまざと感じ取る。
一瞬で顔が熱く火照ってきた。



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|  ・狂司郎×雪耶 | 23:29 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ついに

キタ───O(≧∇≦)O────ッ!!

| あきの | 2012/03/04 17:30 | URL |

Re: やっとだよー!

このもう少しあとにもあるのでお楽しみに~♪

流々透雫

| ciliegio☆☆ | 2012/03/04 22:59 | URL |















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