Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪121.荊-木犀は月に馨る- 4-8


狂司郎はいつでも、雪耶を、雪耶として見てくれる。
なんの修飾語も付けることなく。

雪耶が何にも縛られることなく自分自身でいられる唯一の場所は、家庭とは別の活動空間である学校だ。
しかし結局、学校でも何か事が起きれば、すかさず「ヤクザの孫」というレッテルが貼られ、偏見の目が雪耶を縛る。

でも、狂司郎は初めて花壇で出会った時から、そんなフィルターを通さず久世雪耶という一人の人間として見てくれた。

雪耶の機嫌を伺うこともなく、いつでもマイペース。
雪耶が煩ければ一睨みで黙らせる。
そのくせ、雪耶の変化に敏感に気づいたり。
絶えず雪耶に付き従う護衛がいても平然としたまま。
気が向けば、雪耶の我儘につき合ってくれたりもして。

そして、家にまで連れて行ってくれた。

家族、親族、九頭龍の舎弟たち以外で、こんな風に接してくれた人間はいなかった。
狂司郎が初めてだ。
だからこそ、雪耶も狂司郎の傍にいるのが楽しかった。
雪耶自身でいられることが嬉しかったのだ。

これからもずっと、狂司郎の傍にいたい。
そう思う雪耶の胸がジンッと熱くなる…。

―――…俺……俺はっ―――


その時、再び狂司郎の声が響く。

「俺は、俺だ。誰にも文句は言わせねぇ。
だから、お前も開き直っとけ。
お前が何を背負ってようが、何を引きずってようが、それもひっくるめてお前だ」

雪耶の心臓がキューっと絞られるように痛くなった。
それは、実里といた時に感じたツキンとする疼きではなく、どこか甘さのある痛みだった。

なんの痛みなのか。
答えはなんとなくわかっていた。
なぜなら、絞られた心臓から噴出してくる感情があったから。

―――俺、狂さんが好きだ―――



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