Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪117.荊-木犀は月に馨る- 4-4


「俺、ヤクザの孫じゃん?
親は華道の家元だから一般人だけど、それでもヤクザの組長の血筋ってことに変わりはない。
世間の人には理解できないし、社会的にも認められてないし…やっぱり特殊な環境なんだよね。
だから、人に話せないことや話したくないことがたくさんある。
俺にはどうしようもないこともいっぱいあるけど、そこに生まれたんだからしょうがない。
でも、他の人から特別視されたり、敬遠されたり、否定されたりするのは、やっぱり辛いと思う時もあるんだ…」

狂司郎は、相槌を打たない。
でも、雪耶を見つめる彼の瞳に冷たさはなく、これまでもずっとそうだったように、雪耶の話をちゃんと聴いてくれているのがわかる。

「俺は、そういう気持ちがわかっていたはずなのに…。
なのに、あの時、狂さんの過去を否定するようなことを言っちゃった。
自分の甘っちょろいガキみたいな考えを基準にして、狂さんに説教みたいなことや、他にもひどいことを言った」
「っ……」
狂司郎が短く息を吸うようにして言葉を発しようとしたが、雪耶がそれを止める。

「待って。俺に話をさせて?」

遮られた狂司郎は、瞬時には不快の色を見せたものの、雪耶の意志を汲み口を閉じた。

「だいたい、あのことだって、狂さんは俺を庇って、俺の代わりにお兄さんに怒ってくれたんだよね。
それなのに俺は、自分が狂さんのところへ行ったりしたから狂さんに嫌な思いをさせたとか、自己卑下してウジウジ言ったりして…。
狂さんがイラっとして当然だったんだよ」

「………」

「せっかく、狂さんが家に連れて行ってくれたのに。
俺、すごく嬉しかったのに…。
それなのに…。
狂さん、ごめんなさい」

雪耶はまっすぐに狂司郎を見つめた後、しっかりと頭を下げた。

「……あれは…俺が勝手にぶち切れただけだろ。
………だから……お前が謝るな」
狂司郎は、フッと視線を逸らす。

「ううん。
狂さんをもっと怒らせたのは、俺の無神経な発言のせいでもあったから。
だから、俺は謝りたかったんだ。
本当にごめんなさい」

雪耶の気持ちの中には、狂司郎の心の傷に触れてしまったことへの謝罪もあったのだが、それを言葉にするのは避けた。
狂司郎はきっと嫌がるだろうから。



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