Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪102.荊-木犀は月に馨る- 3-7


うつむきがちにマンションのエントランスから出た雪耶は、舗道の石畳風のブロックに、次々に描かれていく無数の模様に気づき、立ち止まる。

降り出した雨は雪耶の明るいブラウンの髪にも落下の感触を与え、雨に触れた無機、有機、すべてのものが濡れていく匂いが濃度を上げ雪耶を包み込む。

単体で落とされる丸い模様が、隣り合った同士で融合し不定形となって広がりながら、舗道を濡れた暗色に塗り替えていく。
自分を呼ぶ川田の声が聞こえたが、雪耶は雨の施す彩色に意識を捕らわれ、じっとそれを見つめ続けていた。


雨に濡れていく路面と同じように、雪耶の心も不安や自責や後悔で塗りつぶされていく。

狂司郎は学校を辞めてしまうのだろうか。
もうこれっきり、会うことはなくなってしまうのだろうか。
狂司郎にあんなシーンを見せられ、ショックを受けて出てきてしまったけれど、このまま帰ってしまっていいのか。

狂司郎に会ってちゃんと謝りたい。
話がしたい。
そして、出来るのならば家に戻るように説得したい。
自分がしようと思っていたことが何ひとつ出来ないまま引き下がれば、狂司郎との繋がりはそこで切れてしまうような気がする。

自分と狂司郎の関係は、狂司郎が望んだものではなく、狂司郎を慕い追いかけていた雪耶を彼が拒まなかったから成立していたのだ。
自分が一因となって狂司郎の傷を抉ってしまったことに一言も謝罪しないまま、狂司郎の拒絶を受け入れてしまえば、雪耶は二度と彼の前に立つ勇気を持てないだろう。



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