Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪99.荊-木犀は月に馨る- 3-4


見慣れない狂司郎の私服姿と彼が醸し出す空気に気圧され、言葉を発することが出来なくなった雪耶の沈黙に焦れたのか、狂司郎が眉間に苛立ちを湛え、視線だけこちらに寄越す。
陽の光が届かない室内で見る狂司郎の透けるような淡い榛色の瞳は暗く翳り、その不機嫌な表情から、雪耶は凍えるような拒絶を感じ取っていた。

今まで雪耶には見せたことのなかった狂司郎の拒絶に、みぞおちのあたりが軋むような感覚を逃そうと雪耶はコクリと唾を飲み込み、喉を押し開くようにして言葉を乗せる。
「俺、狂さんと話がしたいんだ。このままじゃ俺…」
「……話すことなんて何もねぇ。帰れ」
狂司郎の薄い唇の間から低い声が吐き捨てられる。

「俺は狂さんと話がしたくて来たんだから…帰れないよ。
ちゃんと話をさせて?」
「帰れっつってんだろうが!」
狂司郎は、壁にもたれていた背中をさらに押し付けるようにした反動で身を起こすと、苛立たしげに雪耶の言葉を跳ね返し、部屋に向かって歩き出す。

「狂さん待って!」
思わず一歩踏み出し狂司郎を引きとめようと伸ばした雪耶の手を、わずかな動作で機敏に避けた狂司郎が玄関から去ろうとする。
だがその時、まるで合わせたかのようなタイミングで、ジャケットを羽織る大振りなアクションをしながら実里がこちらに向かってきたため、行く手が遮られてしまう。

「ちょっと早いけど店に行くわ。キョウ、あとはお願いね」
「…あぁ?…」
憮然とした表情で立ち止まった狂司郎の胸をグイグイと押し戻しながら、実里は雪耶の前に来ると軽く微笑む。
「ゆっくりしていって」
「…あ、ありがとうございます」
軽くお辞儀をした雪耶は、スペースを空けようと壁際に身を寄せる。
実里が玄関に置いてあるブーツに手を伸ばそうとした時、不機嫌を顔に貼り付けたままの狂司郎が動いた。

「待てよ、ミノリ!」



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