Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪98.荊-木犀は月に馨る- 3-3


小さなシンクが配置された、よくあるタイプのワンルームだが、白い壁面と天井が空間の広がりを感じさせる。
正面に配置された明るい色調のウッドシェルフと、その真上の天井から下げられた透ける素材のカーテンが、玄関から見渡せてしまう部屋内部へのセンスのよい目隠しとなっていた。
ウッドシェルフにはお洒落な缶やボトルが並んでいたり、カーテン部分にちょっとした小物が飾ってあったりと、雑貨屋風に施されたコーディネイトがシンプルながらも女性らしい気配りを感じさせる。


「キョウ。後輩くんが来てくれたわよ」
実里が呼びかける声が聞こえ、ここにたしかに狂司郎がいるんだという実感が、雪耶の胸の奥でコトリと音を立てる。

だが、狂司郎の返事は聞こえない。

「キョウ…ほら!」
先ほどより少し力の入った声。
薄く視界を遮る布の重なりの向こうに見えていた実里の後姿がすっと下がり、ウッドシェルフで見えなくなる。

実里が狂司郎を促していると思われるボソボソとした声が雪耶の耳に届いていた。

――狂さん。お願い。出てきて!
息をつめるようにして待つ雪耶は、自分の心臓の刻むリズムが聞こえてくるような気がした。


カーテンの向こうに立ち上がった長身の人影が、実里ではなく狂司郎だと瞬時に悟った雪耶はその動きをじっと目で追っていた。
どこか投げやりな足取りで雪耶の前に現れた狂司郎は、視線を向けることなく両手をポケットに突っ込んだまま、背中を壁に預けて立つ。

普段はうなじの上あたりでまとめている銀色の長髪を、今日は下ろしたままだ。
鈍い光沢を放つ黒いピッタリとした細身のレザーパンツの上に、肌触りのよさそうな黒いシャツの裾を出したままラフに身に纏っている。
大きく開けた胸元から覗く色白な鎖骨あたりに、小さな蜥蜴が這い登る。
それはいつものシルバーのごついクロスとは違う、ブラックシルバーのペンダントだった。



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お久しぶりの狂司郎でございますw

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