Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪82.荊-木犀は月に馨る- 2-3


先週の火曜日。
知らない者には唐突であろうその質問だが、心当たりが十分すぎるほどある雪耶は、その言葉に胸がぎゅっと締め付けられる。
西門からこの質問が出るということはやはり、あの日のことが原因なのだろうか。
ざわざわと揺れ動き始める胸中に雪耶の表情が硬質なものになる。

「はい。こちらにお邪魔しました。
あの日、先輩が誘ってくださったので」

「家の者から狂司郎様がどなたかとご一緒だったとは聞いておりましたので、もしやと思ったのですが…そうですか、貴方が…」
西門の瞳がすっと細められるが、それきり口を閉ざしてしまう。

「狂さん、重い病気なんですか?それとも…何かあったんですか?」

思わず西門に向かって一歩踏み出しかけた雪耶を、彼は広げた掌を軽く上げて制止する。
そのまま西門はチラリと雪耶の背後に視線を向けた。
その視線がたどり着く先にあるものを、雪耶は知っている。
雪耶を送ってきた護衛の車だ。
英邸の門前に車を横付けするのを憚り、少し距離を置いた路肩に停車して、こちらの様子を見守っているはずだった。

狂司郎の保護者代わりでもある西門なら、久世家の事情も知っているのだろうと雪耶は察した。
このまま追い返されてしまうのだろうか。
何も話は聞けないのだろうか。
そんな不安を持った雪耶は、縋るような気持ちで西門を見つめていた。

「よろしければ、中でお話をお聞きしたいと思います。こちらへどうぞ」
西門は雪耶に視線を戻すと、自身が出てきた門扉の脇にある通用口のドアへと誘導した。

西門に従う前に雪耶が護衛たちの車を振り返ると、運転席に座る山本が雪耶に向かって親指を立てた拳を突き出し、助手席では雪耶の視線を捉えた川田が深く頷いたのが見えた。

そんな二人に雪耶も頷き返してから、西門の後に続いてドアをくぐった。



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