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絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪77.荊-木犀は月に馨る- 1-11


両手にカップをおさめたまま、雪耶は思い切って小春に尋ねた。
「先生。狂さん…英先輩が休んでるってホントですか?」

小春は雪耶の方に小ぶりな顔を向ける。
長く垂らした柔らかそうな前髪がふわりと揺れた。
「英くん?ええ…休んでるわね…」
表情を変えることなくそう答えた小春に、雪耶はさらに質問を重ねた。
「いつからですか?もう1週間休んでるって聞いたんですけど…」

「えーと、ちょっと待ってね。………うーん、たしか先週の水曜からだったかしら」
小春はデスクから狂司郎のクラスの出席簿を取ると、ページを捲り確認をする。
目当てのページを捉えたのであろう、淡い桜色に染めた綺麗な形の爪の先で紙面を軽く叩いた。
「そうね。やっぱり、先週の水曜日に私も英くんの担任から欠席だと連絡を受けたんだわ」
そう言うとパタンと出席簿を閉じ、小春は雪耶に視線を戻した。

やはり、狂司郎はあの翌日から休んでいるのだった。
それを知った雪耶の心がザワザワと動き出し、思わず身を乗り出すようにして小春に問いかける。
「理由は?どうして休んでるんですか?」
「理由?」
小春の瞳が僅かに揺れ、自分を見つめる視線が強くなったように感じた雪耶は、(あ?ちょっとストレート過ぎたかな?)と内心焦り、聞き方を変えた。
「病気ですか?風邪とか?」

質問の仕方ではなく、急に表情を変えた雪耶の様子そのものが、小春の目に不自然に映ったのだが、そのことに雪耶は気付かない。
だが、小春はそれを雪耶に指摘することはなく、彼の問いに穏やかに答えを返した。
「学校には体調を崩しているという連絡が入っているようよ。
病名までは聞いていないみたいだけど。風邪でもこじらせたのかしらね」
「…そうなんですか」
「学校としても気にかかっているのよね。
もう11月じゃない?
年が明けたらすぐにセンターだから受験生は今、追い込みで大変な時期なの。
そんな時期に長期で体調を崩すと受験にも響いてくるんじゃないかと気が気じゃないんだけど…」

「………」
学校側にも病名が知らされていないということは、病気である確証には繋がらず、やはりこの間の一件が原因である可能性は否定できない。

『受験に響く』という小春の言葉に、狂司郎の将来に関わる大切な時期であることを、今更ながらに思い知った雪耶の心はさらに重く沈みこんでいく。



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桜華裏話:イベントでは大人気の壁サークルの小春は小説専門。絵の才能はないらしい。
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