Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪67.荊-木犀は月に馨る- 1-1

このお話は、【荊-月は闇に翳る-】の続きとなります。
初めての方は、【荊-月は闇に翳る-】からお読みください。
≪狂雪46.荊-月は闇に翳る-1

そして、時系列上で、
【荊-月は闇に翳る-】と、【荊-木犀は月に馨る-】の間に、
雪耶ラインの【黒龍は木犀を甘く喰む】のお話があります。
英邸を出た後の雪耶の様子がわかります。
≪黒龍は木犀を甘く喰む1

※―――※―――※―――※―――※―――※―――※―――※―――※

【荊-木犀は月に馨る-】第1章



―――あ……

フラッシュが煌くかのようにひとつのシーンが脳裏に浮かび、久世雪耶は思わず足を止めた。

香りが記憶を呼び起こす――。


匂いであったり、音であったり、空気感であったり。
そういった感覚が人間の記憶の琴線を弾き、心の奥底に眠っていた光景を呼び起こすというのは誰しもが経験していることだろう。

今の雪耶がまさしくそれだった。

私立桜華学園の昼休み、購買部のレジで清算を終えたドギーバッグ型パッケージ入りのロコモコ丼と、ジンジャーエールのペットボトルを手にした雪耶は、一人の学生とすれ違った時に漂った微かな甘い香りに足を止めたのだ。
その学生はたぶん、オレンジ系の飴でも舐めていたのだろう。
その香りが唐突に雪耶の記憶を再生した。

3年生の校舎にあるバルコニーでの狂司郎との出来事を…。


それは春から初夏へ季節が移り変わる頃だった。
あの頃の狂司郎はチュッパチャップスにハマっていて、いつも口元から白い棒を覗かせていたっけ、と雪耶は目を細めた。

花壇で出会って以来、何かと狂司郎を追いかける雪耶を、クールな視線で見下ろすものの振り払うでもなく傍にいさせてくれた彼だった。

バルコニーに狂司郎の姿を見つけ、オモチャを見つけた子犬のごとくワクワクと傍に行ったのだが、彼がくれたご褒美は雪耶にはちょっと刺激が強過ぎて…。
思い返すと今でも顔に熱を持ちそうだった。

あの時突然、狂司郎に抱き寄せられ、彼が舐めていたチュッパチャップスを口から口へと移された。
狂司郎からしてみればちょっと雪耶で遊んでみただけなのだろうけれど、雪耶にとってはあれがファーストキスだったのだ。

……オレンジ味のキス。

雪耶の唇を妖しくなぞった狂司郎の舌の感触を思い出そうとするかのように、雪耶は無意識に唇を舐める。


―――狂さん……。



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|  ・狂司郎×雪耶 | 19:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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