Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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黒龍は木犀を甘く喰む2

 久世雪耶は、九頭竜鼎の一人娘である雛乃の息子であり、九頭竜にとっては直系の孫に当たる。
 色素の薄い肌や髪に透けるような琥珀色の瞳を持ち、成長途中の小柄な身だが、瀬名が直々に鍛えた実戦空手の有段者でもある、高校生になったばかりのやんちゃな少年。
 雛乃が華道家である久世家の後妻に入ってから生まれた子供だが、久世家の当主も、前妻との間に生まれた二人の兄も、このやんちゃ坊主がかわいくて仕方ないらしく、複雑な家庭環境にありながらも皆から一心に愛情を受けて育っていた。
 その愛情は家族だけに止まらず、暴力団と名の付く組織だが、九頭竜の独特な感性に心酔する荒くれ者達からの敬愛も溢れるほどに注がれている。

(あの英財閥の屋敷に出掛けたはずだが)

 フルフェイスのヘルメットの下に隠れた、瀬名の眉が寄せられる。
 電話で聞いた雪耶の声は、明らかに様子が変だった。

(英の屋敷で何かあったのか……)

 九頭竜がどんなにまっとうな企業を経営していようとも、暴力団という反社会的組織の纏め役であることに変わりはない。
 どんなに力や金を持っていたとしても、その息の掛かる人間の絶対的な命の保障や、あらゆる危険を排除できるわけではないのだ。
 特に九頭竜の血を引く孫である雪耶の身辺は、常に目を光らせてあった。
 彼の周りに集う人間の素性は全て調査し、少しでも危険な要素に繋がるような人間が雪耶の懐深くに入り込まないよう、細心の注意を払っている。

 英狂司郎という青年のことも調べは付いていた。

 大企業の社長令息という事も有りガードは堅く、彼の全てを承知しているわけではない。
 だが、雪耶と同じ桜華学園に通う人間であることから、そこから手に入る情報や、必然と身についた感の良さを持つ雪耶のその青年に対する態度からも、英狂司郎という人間が雪耶に危害を与える人物であるという心配はしていない。

 ……いや、していなかった……というべきか。

 相手を信用しすぎて雪耶を一人にしたのは間違いだったか。


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