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絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪65.荊-月は闇に翳る-20

「くそっ!!」
吐き出すような声と同時に床を打つ重い音が響く。
狂司郎が拳を床に叩きつけていた。

――何やってんだ!俺はっ!
俺は一体何をしたっ!
感情に任せて、何の関係もない相手に怒りを全てぶつけて!――


己の感情の起伏の激しさなど、今に始まったことではない。
幼い頃から抑圧された情動を抑えきれずに爆発させ、数々の問題を起こしてきた。
それは狂司郎自身、自覚していることだった。

だから狂司郎は誰も近づけようとはしない。
また、狂司郎を知る誰もが彼に近づこうとはしない。

うかつに触れればその指を瞬時に刺し貫く鋭い棘を持つ荊を纏っているかのように、 人を威圧し拒絶し続けてきた。
ただ一人、教育係の西門湊を除いては…。

西門だけが、狂司郎の感情をコントロールする。
西門は自分が傷を負い血を流しても狂司郎の凶暴な刃を止める。
それが彼の任務だから。彼に課せられた義務だから。
そう解釈している狂司郎は、 その割りきりがあればこそと西門を側に置いていた。


だが、雪耶は違う。
彼は何の躊躇もなく、するりと狂司郎の傍に来た。
狂司郎自身、迎え入れた覚えもない。
いつの間にか雪耶が傍にいて、傍にいることが狂司郎に苛立ちを与えることもなかった。

学校で狂司郎の姿を見かけると、満面の笑みで駆け寄ってくる。
返事をしない狂司郎を問い詰めるでもなく、
冷酷な狂司郎の視線にたじろぐでもなく、
真っ直ぐに視線を合わせ、
自分の話したいことを楽しそうに語る。

雪耶のクルクル変わる表情が新鮮で、
返事の代わりに雪耶の広い額を弾いてやると
拗ねたような顔をするのも面白くて、
見ていて飽きなかった。


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