Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪64.荊-月は闇に翳る-19

「デコ…」

いったい雪耶に何が起きたのか、狂司郎にはわからない。
レイプされそうになったとはいえ、普通ではない雪耶の様子に不安を感じた狂司郎はそっと涙に指を伸ばす。

どうしたらいいのかわからなくて。
でも、頬にできた涙の軌跡を次々と伝い落ちていく透明な雫を拭ってやりたくて。

「デコ…」

包み込むように雪耶の頬に掌で触れた時、突然雪耶の瞳が狂司郎を捉えた。
その瞬間、
「嫌だっ!!!」
大きく叫んだ雪耶が狂司郎を突き飛ばし、その勢いの強さに狂司郎は床に尻餅をついた。

ソファーの上に身を起こしパーカーの胸元を握り締め苦しげに息をつく雪耶は、
床に尻をついたままの姿勢で呆然と自分を見上げている狂司郎の姿に、今、気付いたかのように瞠目する。

「狂さん?…何?……俺…どうして?……ぁ……」
「……デコ?……」

そのまましばし二人の視線が絡み合うが、それまでのことを思い出したのか雪耶は眉をひそめ下唇を噛み締め俯く。
その視線の先に狂司郎が暴力的に乱したボトムがあり、雪耶はそれをのろのろとした動作で直すと
「俺、帰る…」
そう呟き、ソファから立ち上がった。

狂司郎は床に座り込んだまま、雪耶には視線を合わせない。
いや、合わせられないのだ。
どんな顔をして雪耶を見ればいいのかわからない。
自分が仕出かしたことの重大さに今更ながら愕然とする。

雪耶もまた狂司郎からは視線を外したまま、ドアに向かって歩き出した。
ドアのノブに手をかけ、雪耶はふと動きを止めるが振り返ることはしない。

その気配に狂司郎は声をかけた。

「…護衛に電話入れてから帰れ…」

低く掠れた狂司郎のその声に返事はなく、ただ静かにドアが開き……そして、閉まった。


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|  ・狂司郎×雪耶 | 18:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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