Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪63.荊-月は闇に翳る-18

狂司郎は、あいている片手で乱暴に雪耶のベルトをバックルから引き抜くと、長い指先を器用に操りボトムの前立てのボタンを外しファスナーも一気に引き下ろす。
下着もまとめて脱がせるつもりで雪耶の脇腹あたりから乱暴に下着の中に手を突っ込み、 腰骨に掌を滑らせるようにしてそのまま強引に腰の下あたりにまで潜らせたとき、ふと狂司郎の動きが止まった。

先ほどから心に何か引っかかっているような、違和感。

その違和感の正体がわからないまま狂司郎の視線が緩慢に動き、その視界に雪耶が映りこんできてようやく異変に気づく。

雪耶の抵抗がない。
あれほどしつこく抵抗を繰り返していた雪耶の動きが止まっている。

その事実に気づいた時、狂司郎は自分の心が急速にクールダウンしていくのを感じた。
そうしてやっと彼の目は現状の雪耶をしっかりと認識したのだった。


固まってしまったかのように強張った雪耶の身体が小刻みに震え、 薄く開けた口からは早い呼吸音が漏れ、それに合わせて雪耶の胸が忙しなく上下している。

「デコ?」

呼びかけても、苦しげな息遣いを繰り返すのみで、返事をしない雪耶の様子に狂司郎の背筋を冷たいものが走る。
狂司郎は、押さえ込んでいた雪耶の手首を放し、跨っていた彼の腹の上から降りて床に跪くと、その顔を覗き込んだ。
雪耶のアーモンド型に綺麗なラインを描き見開かれている双眸は覗き込む狂司郎を見ているものの、その視線が狂司郎のものとは交わらない。

「デコ?……どうした?」

正気を失っているかのような雪耶を揺すっていいものかわからず、狂司郎はそっと呼びかける。


「あ……ぁ……ぁ……」

僅かに開いた口から声とも音ともつかないものを小さく吐き出しながら、その大きな目からは涙が溢れ出した。
目尻から零れ落ちた涙は色を失った雪耶の頬骨を伝い、薄茶の髪に吸い込まれていく。

その姿が狂司郎の脳裏に、いつかの屋上での雪耶を思い起こさせた。
昼寝をしていた雪耶が突然うなされ涙を流し始めた、あの時の姿を。


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更新が亀でスミマセン!荊前編あと少しで終了します。

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|  ・狂司郎×雪耶 | 19:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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