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絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪53.荊-月は闇に翳る-8

狂司郎は、自身の心中で暴れる感情の渦に翻弄されていた。


もう何年と有介とは口を利いたこともなかった。
家の中で顔を合わせることがあっても、お互いがお互いの存在を見えないかのようにして、視線を向けることもなかった。
そうすることでしかこの家の中で平穏を保てなかったからだ。
狂司郎にしても。有介にしても。


―――それなのに。


どうして!
今日、有介は絡んできた?
いつも通り、無視すればすんだことだろう。
事実、自分も無視するつもりでいた。


今日に限って!
何故、湊がいない。
湊がいつも通り自分を迎えていれば、有介が声をかけてくることもなかっただろう。
湊がいなかったから、なのか?
だが、今までも、湊がいないときなど数え切れないほどあった。


よりによって!
雪耶を連れていた今日だとは。
いや。雪耶を連れていたからなのか?
未だかつて一度も、誰かをこの家に連れてきたことはなかった。
今日が初めてだ。
だからなのか?


だからといって!
何故雪耶に悪意を向ける?
雪耶の家の事情は雪耶が一番気にかけていることだ。
それをあえて口にしたことが許せない!


やはり連れてくるべきではなかった。
連れてきたりしなければ…

有介にそんな機会を与えてしまった自分にも腹が立つ―――


狂司郎の行き場のない憤りが、炎が舐めるように胸のうちを焼いていく。


そしてもうひとつ…。
『あの女』…有介の言葉に、意識下から呼び起こされるものを
狂司郎の心は本能的に握りつぶした。
――あれは、どうでもいいことだ。
だが、それもまた胸を焼く炎の火種のひとつではあるのだが。


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