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絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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狂雪52.荊-月は闇に翳る-7

全身から怒りのオーラを発する狂司郎は、二階の一番奥の自室に荒ぶる靴音を響かせて入るなり桜華学園の制服であるチャコールグレーの学ランを脱ぎ、黒い革張りのソファの背もたれにぶつけるように投げ捨てると、そのままの勢いでソファの背に拳を打ち込む。
治まりきらない自分の感情を、唇を噛み締めて抑えようとする狂司郎だった。


贅沢すぎるほど広々としたスペースをモノトーンの色合いでまとめた部屋の壁には、夕暮れ色に変化しつつある陽光がオーガンジーのような柔らかな薄いカーテンを通して広がり、無機質な雰囲気を和ませるように陰影を演出していた。

壁際に設置されている大型の液晶テレビと、AV機器などを納めたメタリックなラックが目を引く。
フローリングの床に敷かれた毛足の長いラグの上には、ローテーブルとソファが置かれ、テーブルの上にある若者向けファッション誌や、音楽雑誌、少年漫画などがこの部屋に住む人間の年齢を窺わせている。

広い部屋の中のパーテーションで区切られた一画が勉強のためのスペースだ。
大きなワーキングデスクの上には、ハイスペックなコンピューターとその周辺機器が整然と設置されている。
片面にある本棚には、教科書、受験のための問題集やコンピューター関連の書籍が並ぶが、漫画など趣味の範疇であるものは一切置かれておらず、これはおそらく教育係である西門湊の指導であろう。

部屋には入り口とは別にもうひとつドアがあり、そちらが狂司郎の寝室だ。
寝室には専用のトイレとラバトリー、バスルームもありこのリビングスペースと合わせて、完全に独立した個室になっている。


普通ならばこの部屋に入るなり、感嘆の声を上げたであろう雪耶も、先ほどの狂司郎と兄の諍いを目の当たりにし、そして今、日頃のポーカーフェイスを崩し内面の感情の波に顔を歪める狂司郎を前にして、部屋の様子など目に入るはずもなく、ただ狂司郎を見つめ、何と声をかけるべきなのかわからず唇を震わせていた。


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|  ・狂司郎×雪耶 | 17:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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