Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

狂雪37.時の流れる電車に乗って 4

 雪耶の知らないところで何かあったのは察したが、何の説明もなく連れて帰ろうとしているのはSPの二人のほうだ。
 自分が無条件で連れて帰られる、今日の理由を教えてもらえないことが何とも歯痒く気に入らない。
 学校の正門前で不審な車と学生が揉めていたら、良からぬことを他の生徒たちも想像するだろう。
 二人を少し困らせてやりたい気もあった。

「雪耶さん、解りましたから! お願いですから車の中で待ってください」

 川田の必死の願いに、雪耶は狂司郎に振り返った。
 狂司郎は…というと、雪耶の行動に呆気にとられたように立ち尽くしている。

「じゃあ、狂さんも車に乗って」
「……は?」

 狂司郎の腕に片手を伸ばし、車に箱乗り状態のまま雪耶は狂司郎にしがみ付く。

「だって、狂さんが居ないと電車で帰る意味がないもんっ!」
「英さん! お願いですから車に乗ってください!」

 川田の一言にしばしの沈黙の後、仕方なさげに狂司郎が溜息を付く。
 面倒だ、嫌だ、煩い、と断る事も出来たはずだが、狂司郎は雪耶に向かって「ちゃんと中に入れ」と一言告げただけで、車のドアが開くのを待っている。
 山本がロックを外し雪耶がドアを開けると、狂司郎は静かに車に乗ってくれた。
 こんなことは珍しいはずなのに、雪耶の嬉しい気持ちが勝ってか狂司郎の行動に違和感を覚えない。
 
「すみません、少し待っていてください」

 狂司郎が車に乗り込むのとは反対に、川田は車を降りて携帯電話を片手に誰かと話を始める。
 誰に電話を掛けたのかは解っているが、その話がどのくらい続くのか解らない。
 無意識に狂司郎の腕を抱き留めながら外の川田を窺っている雪耶には、その様子をバックミラーで確認した山本の表情が少し辛そうに歪んでいることも、山本のその表情に狂司郎が気付いた事も解らなかった。


テキスト by 辰城百夏


Copyright (C)   ciliegio2009, All rights reserved.


↓ランキングに参加しています。↓よかったらポチしてください。
 にほんブログ村 小説ブログ BL小説へにほんブログ村

拍手(人´∇`)ありがとぉ☆゚.:。+゚

関連記事
スポンサーサイト

|  ・狂司郎×雪耶 | 17:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://moelvabxb.blog81.fc2.com/tb.php/226-d576cbe4

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。