Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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7.Premonition ~The beginning 4

メニューを見ながら、この店の常連である小春とマダムと相談しつつ注文を終え、食前酒とアンティパストを楽しむ。小振りのグラスに注がれたスパークリングワインは昼間の暑さで渇いた喉に気持ちよく滑り込み、ほどよい刺激を与えてくれた。アンティパストはリストランテで供されるような凝ったものではなかったが、カルパッチョのソースに一工夫があって味が良い。湊は決してグルメではないが、狂司郎の父、英の共として一流店での会食に出席する機会がたびたびあるので、それなりに舌は肥えている。そんな湊を十分満足させる味だった。
ネームバリューに惑わされず、味が確かな店を知っている小春のセンスに内心感心しつつ、目の前で美味しそうにグラスを口に運ぶ小春を見るとなぜか自然と笑みがこぼれた。
そんな湊の視線に気づいたのか、小春が小首を軽くかしげてはにかんだように微笑んだ。

パスタはベーシックなアマトリチャーナ、魚料理はアクアパッツァ、肉料理は小春のお勧めでシンプルなチキンのグリルを選び、ワインと共に堪能した。アクアパッツァを食べているときに、あまりにも小春が神経質に骨を除けるので、魚が苦手なのかと訊いたら、子どもの頃、魚の骨が喉にささって大変な目に逢ったという話を身振り手振り混じりでさも大事件のように語ったので、その様子が可笑しくて思わず笑ってしまった。小春はいい大人なのに魚の骨が苦手、という点を笑われたと思ったのか、
「でもね、ほんっとうに苦しかったんですよ!魚は大好きだけど、骨だけは私、許せないんです!」
とむくれた顔で一生懸命反論してくる。その子どもじみた表情がまた可笑しくてくすくす笑っていたら、小春は上目遣いで湊をじっとりと睨んで、
「西門さんだって、骨を喉に刺してみればあの辛さが分かると思うんだけどな」
などと無茶なことをぶつぶつ呟いていた。

常に無意識にまとっている鎧を脱いで、何の気負いもなく食事と会話を楽しんでいる。本来女性は苦手なのに、小春と過ごす時間はリラックスできてまったく苦にならないのが自分でも不思議だった。



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