Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

85.【蒼白の月に啼く獣E-6】

「狂司郎様。背中を拭きますので向こうを向いてください」

寝かせたままで拭いてやろうと声をかけたのだが、狂司郎は億劫そうにしながらも起き上がって座り西門に背中を向けた。
背中にかかる長い髪を、狂司郎の体の前に流してから、お湯で温めたタオルで拭き始める。

空手と剣道で鍛えているので、均整の取れた体つきの狂司郎である。
着やせして見えるのだが、こうして裸になると、つくべきところにしっかりと筋肉がついている。
骨格そのものがバランスがいいのか、並んでいる背骨のひとつひとつが美しいと感じてしまう。

今は熱のせいで少し上気しているが、狂司郎の肌は陶器のように白くきめ細やかで滑らかだ。
その色の白さは狂司郎にとっては好まざる部分なのだろう。
色白と言われるとあからさまに不機嫌な表情になる。

日焼けは出来ない肌質のようで、小さい頃、上半身裸のまま庭で長時間遊んだ時には大変なことになった。
真っ赤に腫れあがってしまい、シャワーを浴びるのを痛がるどころか、ベッドに横になることも嫌がったほどだ。
日焼けはヤケドの一種である。そこまで焼かせてしまった西門に責任はあるのだが、何度も服を着せようとしたり、屋敷の中に引き上げさせようとしたのに聞かなかったのは狂司郎だった。

そこまでして焼いたのに、結局赤味が引き、それこそ一皮向けたら元の白さに戻ってしまっていた。
もちろん狂司郎がひどく不機嫌だったことは語るまでもない。


背中を拭き終わった西門は、もう1枚のタオルを洗面器のお湯に浸して絞り、狂司郎に手渡そうと差し出す。

「前はご自分で拭いてください」

だが、狂司郎はそれを受け取ることなくそのまま仰向けに寝転んでしまう。

「めんどくせー」

前も拭けということだ。
西門は小さなため息をひとつ漏らすと、狂司郎の前髪を持ち上げて顔を拭き始めた。

西門にされるがままじっと目を閉じている狂司郎。
昔もこうやって拭いてやったことが何度もあるがあの頃とは違い、今の狂司郎は精悍な男の顔つきで月日の流れを感じる。

首筋、鎖骨、胸板…こうして西門に拭かせながら狂司郎は何を考えているのだろうか。
少しは安らいだ気持ちでいてくれればいいと、西門は思う。

テキスト by 流々透雫

≪湊狂84.へ  湊狂86.へ≫

≪湊狂1.から読む
≪湊狂INDEXへ
≪作品INDEXへ

 

Copyright (C)   ciliegio2009, All rights reserved.

 

↓ランキングに参加しています。↓よかったらポチしてください。
 にほんブログ村 小説ブログ BL小説へにほんブログ村

 拍手どうも!(´∀`人≡人´∀`)ありがとぉ!

関連記事
スポンサーサイト

|  ・湊+狂司郎 | 18:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://moelvabxb.blog81.fc2.com/tb.php/193-9f664baa

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。