Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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74.【蒼白の月に啼く獣7-6】

「……どけよ」

西門を睨みつけたまま狂司郎が低い声で唸るように言葉を吐く。

「おやおや。挨拶ひとつ出来ないとは、全く成長されてないのですね」

西門は大げさに目を丸くして、狂司郎の顔を覗き込んだ。

「……」

狂司郎の頬がピクッと微かに動いたが、何も言わず射る様な視線を西門に据えたままだった。

「私は、恭司郎様がこの3年でどれほど成長されてるかと楽しみにして参りましたのに、とても残念ですよ。
そうやって人を威嚇することにどんな意味があるのですか?それでご自分が優位に立てるとでもお思いなのでしょうか。
だとしたら浅はかで情けない考えですね。まるでお子様だ。」

「…っ!」

西門の挑発するような言葉と、それに対して肩を怒らせる狂司郎が発している敵意が、その場の空気をピリピリと緊張させ、傍で見ている英の表情にも硬いものが走る。


「私は貴方に、自分の気持ちを言葉で伝えることの大切さをお伝えしたつもりでしたが、全て無駄だったようですね。」

そこで、西門はひとつ大きなため息をついてみせる。

「貴方のこの3年間の行状は全て承知しております。
気の向くままに暴れまわっているとか。
ご自分の機嫌によって人様に暴力をふるうなど、身勝手にもほどがあります。
ご自分ひとりでは生きてゆくことも出来ない貴方が、何を偉そうにそのような愚行を重ねているのか、私には到底理解できません」

「…っ!俺はっ!いつだって一人だ!誰にも頼っていない!」

低い声で、だが胸の内から迸らせるように言い返す狂司郎だったが、それもすぐに西門に封じ込められる。

「お一人で?まさか!
貴方がこうして何不自由なく暮らせているのは、貴方のお力ではないですよ?
お父様が貴方を養ってくださっているからでしょう。
貴方がどれほど問題を起こしても、変わらぬ生活が送れているのは、英家に守られているからですよ。
それを忘れておいでではないですか?
それとも、聡明な貴方のことだから忘れているのではなく、わかった上で問題を起こしているのでしょうか?
いずれにしろ、今の貴方はとんだ甘ったれの坊やですね。」

「…っの野郎!」

両ポケットから手を引き抜いた狂司郎が、西門に飛び掛るようにしてスーツの襟を締め上げた。

それを見た英が、思わず動こうとするのを西門が目線だけで止める。
西門の目配せに、部屋に来る前に「何があっても堪えて欲しい」と言った西門の言葉を思い出した英は、拳をグッと握り、踏みとどまった。

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