Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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58.【蒼白の月に啼く獣5-15】

 狂司郎の小さな顔を両手でそっと包み込むと、大きな瞳を見つめて静かに告げる。


「心配しましたよ。当たり前じゃないですか。
…もうこんな心配はさせないでください。」

 その瞳がいつもより濡れているのに気づく。


 自分の答えは、狂司郎の望んだものだっただろうか?

 狂司郎の眉が歪み、唇が微かに震えたと思ったらそれを噛み締めるようにへの字に曲がる。
 目の中には明らかに涙が溜まっているのだが、それを零すまいと堪える狂司郎に、西門の気持ちが堰を切ったように溢れ出す。

――愛しい。

 その感情を言葉にするとしたら、それしか西門には浮かんでこない。
 たぶん同情だとか、弱者を守りたいという庇護欲だとか、そういった類の感情だろう。
 それでも…

――愛しい。


 自分の目も潤んでしまいそうなのを感じた西門は、それを隠したくて狂司郎の頬にそっと自分の頬を寄せた。
 触れる皮膚と皮膚から、狂司郎の体温がほのかに伝わってくる。
 そのぬくもりは、西門の心の内にも染み込んでいく。

 その日を境に、西門と狂司郎の間には穏やかな時間が流れ始める。



 だが、その時の流れは、やがてくる別れの瞬間に向かっていくカウントダウンでもあった。

テキスト by 流々透雫

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