Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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57.【蒼白の月に啼く獣5-14】

 西門は、まず助手席に狂司郎を座らせてから、運転席に乗り込んだ。
 座ったきり動かない狂司郎に西門が運転席から手を伸ばし、シートベルトをかけてやり、自分もシートベルトをしてエンジンをかけようとしたのだが、 その間、ずっと狂司郎の視線が自分に注がれていることに気づいていた。

 どうしたのだろうと西門は狂司郎を見る。
「大丈夫ですか?痛いでしょうけど、家に着くまでちょっと我慢してくださいね。」

「…………。」

 無言のまま、じっと見つめ返してくる狂司郎の視線を受け止めながら、西門は待つ。

 狂司郎は、何かを言いたそうに僅かに唇を動かすのだが、なかなか言い出せないようだった。


(なんでも言っていいんですよ。)
心の中で狂司郎に話しかける西門の顔には、柔らかい微笑があった。


 しばらくして、小さく掠れたような声で、狂司郎が言葉を発した。

「……俺のこと、探した?」


 その声に西門は狂司郎の方へ身を乗り出すようにしながら答える。

「探しましたよ!家の周りを走り回って探しましたし、学校にも行きました。 コンビニや本屋さんやスーパーも!あの公園にも行ったんですよ?その時は恭司郎様はいなかったんですけど。
どこに行ってしまったんだろうと、必死で探したんですよ!」


 西門の言葉に少しだけ眼を見開いた狂司郎だったが、それでもまだ表情は固く、その視線は西門の言葉の真実を探るかのようにゆるぎなくまっすぐに向けられている。

「…心配…したのか?…」

 再び尋ねてくる狂司郎の表情が、やけに頼りなく不安げに見えてしまった西門の心に、自分でも上手く表現できないような感情が湧き上がった。

 わかるのは、いつもより小さく儚げに映る狂司郎を、抱きしめてやりたいという気持ちだけ。
抱き寄せるには邪魔なシートベルトをもどかしげに外すと、西門は狂司郎に身体を寄せた。

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