Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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56.【蒼白の月に啼く獣5-13】

 西門の肩に手を回し狂司郎に背を向けさせると、小声で話し出す。

「アイツのこと、注意して見ててやった方がいいぞ。」

「はい?」

「いや、ちょっと気になってな。
アイツがもっと小さい頃、何度も保護したことがあるんだが、その頃はもっと強気っていうか、ふてぶてしいっていうか、うーん、なんて表現すりゃいいのかわからんが、とにかく目にもっと力強さがあったんだ。ガキなのに何だコイツはって思わせるような…。」

 刑事が言いたいことが、西門には理解できた。
 狂司郎が見せる攻撃的な視線のことだろう。狂司郎の日常を知る西門の脳裏には、容易にそれを思い浮かべることが出来た。

「ところが、今日はどうだ?以前とは違って、なーんか弱っちまってる印象なんだよ。いや、無愛想なのは変わらないけどな。
 何があったのかは知らないが、ちょっと危うい感じがするから、気をつけてやってくれよ。
 成長の早いヤツだと、もう思春期の入り口に近づいてたりするから、精神的にも不安定だったりするんだよ。」

そう言ってから、刑事は狂司郎の方に身体を向け西門の肩をポンポンと叩く。
「あんまり警察に世話かけんように、そこんとこよろしく頼むわ。」


 そして刑事は狂司郎の傍に行き、腰をかがめると狂司郎の頭を軽く押さえて声をかける。

「あんまり心配かけるんじゃないぞ、坊主。」

 狂司郎は何も答えなかったが、刑事はそれを気にすることもなく、西門に視線を移すと
「気をつけて帰れよ。」
と声をかけた。

「はい。ありがとうございました。では、失礼します。」

 西門は刑事に頭を下げたあと、狂司郎に手を貸し立ち上がらせる。西門の手に掴まるようにして立ち上がった狂司郎は、足が痛むのか顔をしかめた。

「歩けますか?僕がおんぶしていきましょうか?」

 気づいた西門が提案するが、狂司郎は首を振りおんぶを拒否して歩き出そうとする。

「痛いときは素直になれよ!恭司郎!」

 後から刑事の声がかかるが、狂司郎は振り返りもしない。
 ヤレヤレといった顔で苦笑いする刑事に、西門は微笑みながら会釈をしたあと、狂司郎の肩をささえながら車に向かって歩いていった。

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