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絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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44.【蒼白の月に啼く獣5-1】

蒼白の月に啼く獣 第5章

 

 4月に入り、英の系列会社に入社した有介の帰宅は毎日遅く、時折、帰宅後に顔をあわせることがあっても、酒の匂いをさせながら西門を一瞥するだけでその場を離れていく。
 飲酒の習慣ができてしまったのか、最近の有介は休みの日も酒の匂いをさせていることが多くなっていた。
 本社に入れなかったことで荒れていたと聞いているので、その憂さ晴らしに飲んでいるのかもしれないが、その矛先が、狂司郎に向かうのではないかと西門は危惧していた。


 ある日の夜遅く、実代が西門の部屋を訪ねて来たのだが、彼女もまた西門と同じような不安を抱えているようだった。

「恭司郎坊ちゃまの行方がわからなくなるのは、有介様がおうちにいらっしゃる時が多いんですよ。」

 長年、影ながらとはいえ、狂司郎を見てきた実代の言葉に、西門は真摯に耳を傾けた。

「奥様が…あ、奥様とは、恭司郎坊ちゃまのお母様のことです。奥様が出て行かれた頃からなんですけどね。それまでは有介様に苛められても奥様が守っていましたけど、奥様がいなくなられてからは、誰も恭司郎坊ちゃまをかばうことがなくて…。だから、恭司郎坊ちゃまは自己防衛のために逃げていたんだと思うんですよ。
 最近の有介様は、いつも酔っ払っているような状態なので、また、いつ、恭司郎坊ちゃまに怒りをぶつけるかと思うと気が気じゃないんです。この前は西門さんが止めてくださったからよかったですけど、もしいない時だったらと思うと、私とても不安なんです。」

 厨房での一件以降、今のところは何事もなく過ぎていた。
 あれ以来、有介の動向を気にかけていた西門は、春休み中、英邸にいる日のほとんどを狂司郎と過ごしていたし、もともと広い邸内で家族団らんという習慣のないこの家では、それぞれが何をしているのかわからないのが日常である。
 だが、実代の話を聞いて、有介に対する不安は自分だけの思い込みではないと知り、改めて気を引き締める西門だった。

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