Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

狂雪15.近づく距離7.

 雪耶は狂司郎を見つめていた。何故だか悲しそうにも寂しそうにも見えてしまう彼の横顔を。


 狂司郎は静かに言葉を紡ぎ始めた。
「俺の家も普通じゃない。家族として成り立っている家じゃないんだ。そんな俺には、お前の家庭がどんな家庭なのか、想像出来ないし…そもそも普通の家庭ってのがどんなものなのかも、知らねぇ。」

 普段は口数の少ない狂司郎が語る言葉は、雪耶の胸にゆっくりと染み込んで来る。
 雪耶は、口を挟まず狂司郎の声に耳を傾けていた。

「……だから……。こういう時にどんな言葉をかければいいのか……正直、わからん……」
 おそらく喋り慣れていないせいもあるのだろう、狂司郎はどこか困ったような顔をしながら言葉を紡いでいる。
「お前は、なんでも思ってることをストレートに言ってるように見えるけど、肝心なことは言わないまま溜め込んでるんじゃないか?」

「えっ?……そうかな?」
 突然の話題の転換に戸惑った雪耶はあいまいに答える。

「花壇でもそうだったろう・・・。花を摘むのが嫌だったら鳴海にそう言えばよかったんだ。……お前は、摘まれる花が可哀相だとでも思ったんだろう?……でも、そう思うお前もお前自身なんだから。いくら華道家の息子でも苦手なもんは苦手なんだからしょうがない。堂々としてればいいんだ。今日のことにしてもそうだ。重いことでも、辛いことでも、自分が耐えきれなくなるまで溜め込まずに誰かに吐き出せ。吐き出すことで自分が楽になるならいくらでも吐き出せばいい。俺が言いたいのはそれだけだ」

 途中から一気にまくしたてるように喋り始めた狂司郎を、瞬きを忘れたように見ていた雪耶だったが、うんうんとうなずくように首を縦に数回振ったあと、はにかむような表情で狂司郎を見る。

テキスト by 流々透雫

≪狂雪14.へ  狂雪16.へ≫

≪狂雪1.から読む
≪狂雪ルートINDEXへ
≪作品INDEXへ

Copyright (C)   ciliegio2009, All rights reserved.

 

 にほんブログ村 小説ブログ BL小説へにほんブログ村

 

関連記事
スポンサーサイト

|  ・狂司郎×雪耶 | 20:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://moelvabxb.blog81.fc2.com/tb.php/121-43ff7acd

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。