Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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ルートやラインには含まれない番外編の数々をコチラで。
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|  ・番外編 | 21:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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湊と小春の『ぬこばな』

 狂司郎と雪耶がなにやらイイ雰囲気になってきた今日この頃、
狂司郎のお目付け役である西門湊と、私立桜華学園物理教師の藤巻小春が猫話などしていましたので、こっそり聞いてみました。



minato.jpg  小春先生から譲り受けた2匹の猫たちは、狂司郎様が一人で面倒をみているのですが、実は、私にはずっと疑問がありまして…。

 白い長毛種のライは、ノルウェージャンフォレストキャットという種類で大変高価な猫だとか。
 一方、白茶のブチのくぬぎは、どこをどう見ても、普通の猫ですよね?
 この差はいったいどういった理由からなんでしょうか?
 一度、小春先生に聞いてみたいと思っておりました。


koharu.jpg

 純血種とミックス、長毛と短毛の組み合わせ、不思議ですけど、お互いがお互いじゃないとダメなんですよ。離れられないふたり、ならぬ2匹なの。ウフフ。
 それではまずライのことから。こほん。
このコとは、果てしない努力の末に巡りあったんです。 真っ白で長毛で瞳がブルーの大型猫にとてもとても憧れてて・・・そのとき偶然、ノルウェージャンフォレストキャットを知って、まさにイメージぴったり!って思ったの!でも珍しい猫種だから、手に入れるのが難しくて・・・


minato.jpg

 ほぉ…。どちらもオスなのに、離れられない2匹とは、なにやら気になりますが、これはあとでお聞きするとして(笑)

 ライは、なかなか手に入れにくい猫だったのですね。一般的には人懐っこい猫種と聞いていましたが、ライは気難しくて…。まるで狂司郎様が2匹…ゴホゴホッ いえ、なんでもありません。
 やはり血統のいい猫なのでしょうね。



koharu.jpg

 まずブリーダーさんを探すのにかなり苦労しましたね。そのうえ、希望通りの毛色のコがなかなか見つからなくて・・・真っ白でもメスだったり。メスじゃダメなんですよ、メスじゃ!(力説)
 希望通りのコが生まれた、って連絡があったときは、まさに小躍りして喜びましたよ。父猫がグランドチャンピオンを獲ったくらいの優秀な血統なので、一般人に譲るのは少し惜しがってましたけど、オスだし、快く譲っていただけました。・・・対価として、ボーナスが飛んでいきましたけどね。
 ライは確かにちょっと人見知りする性格ですね。でも、飼い主にだけ見せる甘えた姿は格別ですよ。英くんにもそういうところがあるのかしら?


minato.jpg

 アハハ!真っ白いオス猫限定だったんですね!小春先生の思い入れの強さがビシビシ伝わってきますよ(笑)希望通りの猫が手に入るならボーナスも惜しくない、といったところですね。そこまで望んで手に入れたライが自分にだけに見せてくれる甘えた姿というのはたまらなく可愛いいでしょうねぇ。私も狂司郎様の甘えた姿を、一度でいいから見てみたいものです(しみじみ・・・) あ、狂司郎様じゃなくて、ライの話でしたね。失礼しました…コホ
 ライがそんなに優秀な血統だということは、くぬぎも何か由緒のある猫なのですか?


koharu.jpg

 うふふ、西門さんたら、英くんのことをほんとうに気に掛けておいでですよね。・・・なんだかちょっと妬けるかも・・・
(ハッとして)えええっとですね、くぬぎは、まごうかたなき雑種で、偶然自宅の近所で出会ったんです。こう、警戒心というものがないコで、家までついてきちゃって。外から来たコはしばらく隔離しないといけないのに、ライがなぜかくぬぎをいたく気に入って傍に寄りたがるので、離しておくのが大変でした!
ライがひと目で気に入ったのは、くぬぎの他には英くんだけだと思いますよ。
 くぬぎは小柄でやせっぽちだったけど、毛並みがわりと綺麗だったので、迷い猫かも知れないと思って、しばらくは飼い主さん探ししてましたね。


minato.jpg

 おや、好奇心旺盛なくぬぎの方がライに近づいたのかと思っていたら、逆だったとは少し驚きました。くぬぎはライを惹き付けるような何かを出していたんでしょうか…(笑)
 先ほどのお話にあった、離れられないほど仲のいい2匹というのも、そのあたりに何かありそうですね。オス同士なのに本当に仲がいいですからね~。まぁ、くぬぎの方が子猫みたいにライにじゃれついてる感じではありますけども。




koharu.jpg  くぬぎの飼い主は見つからなくて、里親を捜してたんですけど、あまりにも二匹が仲良くなりすぎて、離すのが可哀想になって現在に至る、というワケなのです。
 でもねでもね、この二匹は出会うべくして出会ったと思うんですよね!長毛の白い猫と茶ブチの猫と言ったら、もう結ばれる運命にあるに決まってるんです!!なにしろつがいなんですから。 ・・・いや、なんでもないです・・・ゴホンゴホン。
 くぬぎがライにじゃれついてることが多いですけど、ライも普段はクールなくせにくぬぎに毛づくろいしてやったりしてて、本当に萌え・・・じゃなくて癒されます(うっとり)。
 離ればなれにならずに済んで、ほんとうに良かった・・・(涙)


minato.jpg

「なるほど、そういう経緯でライとくぬぎは一緒にいるのですね。」

(・・・しかし、先生はずいぶんと二匹一緒にいることが大切だと力説してたなぁ・・・やはり一度築かれた友情を断つことがむごいことであるのは、人も動物も変わりないことなのかも知れない・・・)

 

 

 小春の話を、とても常識的に受け止めてる湊です。

その頃、英邸の狂司郎の部屋では・・・

ライ×くぬぎ18禁? 
え・・・?
小春の言うとおり、仲の良い二匹でございました。。。

制作 by 北未凜 流々透雫

ライとくぬぎのお話は、【小春、白豹に猫をゆずる】で書かれてます。
≪小春、白豹に猫をゆずる1.へ

湊と狂司郎のお話は、【蒼白の月に啼く獣】で連載中です。
≪蒼白の月に啼く獣1.へ

湊と小春の小説は、現在準備中でございます。
お楽しみに!


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|  ・番外編 | 21:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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狂+彰「心と時間が紡ぐもの」



 昼間は汗ばむほどの暑さだったが、こうして陽が落ちる頃になると、涼しい風が吹きぬけて、過ごしやすい。

 先ほどからずっと、とあるマンションのベランダで、狂司郎はぼんやりと空を眺めていた。
 東京近郊といえど、このあたりも都市化はかなり進んでいるので、眺めていて楽しいような景色でもないのだが。


 このマンションの持ち主は、市立明桐高校3年、一之瀬彰だ。明桐高校は、大学進学率の高さを誇る、男女共学の進学校である。
 ベランダから下の通りを見下ろすと、2種類の全く違う制服を着た生徒たちが、入り混じりながら駅に向かって歩いている。
 桜華学園の生徒と、明桐高校の生徒たちだ。
 彰のこのマンションは、駅を降りてから二つの学校へ向かう分かれ道に位置している。
 距離的に近いせいもあってなのか、明桐高校は学校ぐるみで桜華学園をライバル視している向きがあり、 両校の生徒の交流はあまり見受けられない。

 その明桐の生徒会長でもある彰と、桜華の問題児の狂司郎が何故、一緒にいるのか。

 それは二人が幼馴染だから、という至極簡単な理由だ。

 人に対してめったに気を許すことのない狂司郎だが、幼い頃四六時中一緒にいて、素の部分を知られてしまっている彰には、壁を作る気もないようだ。 もし作っても、彰ににこやかに笑いながらぶち壊されるのがオチだから、という理由もなきにしもあらず。
 狂司郎自身の気が向くと学校帰りにぶらりと立ち寄り、何をするでもなくここで時間を過ごす。

 彰は高校生でありながら、IT関連の会社を興し社長業もこなしている。
 学校が終わった後は、自宅兼事務所であるこのマンションで仕事をしていることが多く、狂司郎が来ても、相手をするでもなく放置している。
 狂司郎にとっても、慣れた相手の気配だけ感じながら、気ままに過ごせるこの空間が気に入っているようだ。



「狂、いつまでもそんなところで何やってんだ?」
 サラリとした黒髪、眼鏡をかけた理知的な風貌の彰は、高校生と思えないほど大人びている。

 その彰の声に、緩慢な動作で狂司郎が振り返る。
 夕日を浴びて狂司郎の色白の頬がうっすら桜色に染り、妙に可愛らしい風情だが、そんなことは決して口に出してはいけない。

「……別に……。」
「……お前、空見るの、昔から好きだよな。光に弱い目をしてるくせに、飽きずに空を眺めてることが多いもんな。」
「……知るか……。」
 何を考えてるのかわからない、いつもの無表情な顔で、部屋に入ってくる。
 狂司郎の素っ気無い態度も、彰にとっては見慣れたものだ。



 飲み物でも取りに行くのか、狂司郎がキッチンに向かう。
 束ねた髪をフワリと揺らしながら、彰の前を通り過ぎた時、 突然、後ろから回された彰の腕に、狂司郎の歩みが止められる。

 彰は、背後から狂司郎の腰を抱きながら、そっと耳元に口を寄せる。
スンっと鼻を鳴らし
「ん……。狂の匂いだ……。」

 狂司郎は後ろを振り向こうとするものの、 耳元にぴったりと彰が顔を寄せているので、出来ない。

「お前な……」
 と言いかけた狂司郎の言葉を、彰がさえぎるように
「お前、相変わらずイイ匂いさせてるよな。
……なぁ、狂……抱いてもいいか?……」
ピアスだらけの狂司郎の耳朶を食む。

「……。」
 狂司郎が呆れたような表情でため息をつく。
 その刹那、
「うわっ!」
 彰の短い叫びがあがる。
 狂司郎の腕が素早く動いたと、思った時には体勢が逆転し、 彰の腕は後ろ手にねじり上げられてしまったのだ。

「痛っ!やめろ!痛いって!」

 悲痛な声をあげる彰をそのまま、近くにあったソファに押し倒す。
 腕をねじりあげられたまま、うつぶせに倒れた彰の背中を 、押さえ込むようにして狂司郎が圧し掛かっていく。 その肩口に鼻先を突っ込み、低くドスの聞いた声をかける。

「誰を抱くって?100年早いぞ、彰…。
 溜まってんなら、俺が後ろから突っ込んで達かせてやろうか?」
「いやいやいや、それだけは遠慮するよ。」

「……。」
 無言のまま狂司郎の舌が、彰の首筋をぺろりと舐る。
 彰の背筋をゾワリとした感覚が走り、思わず首をすくめてしまう。

「おいっ……」
 抗議の声をあげようとする彰の上から、身体を起こした狂司郎は、 口元に笑いを湛えて、彰の腕から手を離す。

 二人して、ソファに座りなおすが、
「ちっとは手加減しろよ、狂。マジで痛いだろうが。」
 腕をさすりながら、彰が狂司郎を睨む。

「お前が妙な考え起こすからだ。」
「お前、自分の力の強さ、自覚しとけよ。ったく…。」
「……。」


 二人の会話がふと途絶える。
 だがその沈黙も、二人の間ではありふれた日常だ。


「100年か…。俺、その時まだ勃つのかね。」
 と、ぼんやりと天井を見ながら彰がつぶやく。

「……もうしなびてるだろうよ。 ……長生きしすぎだ……。」
「長生きしすぎか?いや、お前を抱けるなら俺は頑張るけどな。」
 二人して低く笑う。



 静かに流れる時間。
 気を張ることなく、己のままでいられる時間。
 その時間を過ごせる相手として、お互いの存在を認め合う二人。


 それは恋愛とはまた違う次元なのかもしれない。

 

 The END

 

テキスト by 流々透雫


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|  ・番外編 | 13:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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寮理事『オ・ト・ナの関係』

 

 桜華学園理事長、櫻木礼司は、肩を解すように回しながら壁の時計を見上げた。スーツの上着は脱いでいるので、シャツにネクタイだけの姿だ。
「もうこんな時間か…。そろそろ帰らないとな。」
理事長といえど、新学期は何かと仕事も多く残業続きの毎日である。


 先代の理事長である父の後を継いでこの職に就任した櫻木は、日々、学園を盛り上げるべく精力的に取り組んでいる。
 歴史と伝統を誇る桜華学園ではあるが、少子化の波には逆らえず、経営も楽ではない。自らもこの学園の卒業生であり、深い愛着を持つ櫻木は、全国から入学志願者が集まるような最高レベルの学校にしたいと考えていた。

 寮完備の中高一貫校であることを生かし、有名大学進学率を上げるため、中学入学当初から大学受験を見据えた教育カリキュラムを組んでいる。生徒を指導する教師陣も、その実力と人間性を見極め、必要とあらば少々強引な手を使い、他校からの引き抜きも行ってきた。

 古参の理事たちの中には、古い慣習にとらわれることなく柔軟な発想で、次々と改革を進める櫻木を煙たく思う者もいるようだ。
 だが、櫻木の手腕により、有名大学進学率も高水準を保ち、さらなる上昇傾向にある。それによる相乗効果で、大学受験に強いハイレベル校として全国的にも名前が知れ渡り、地方からの入学志願者も年々増え続けているという現実。
 こういった誰の目にもわかる成果が、櫻木に懐疑的な理事たちの口を封じている。



櫻木がデスクの上を片付け始めた時、コンコンとノックの音がする。

「…はい。」
こんな時間に訪ねてくる者に対して、警戒しつつも返事を返す。

 静かにドアを開けて入ってきたのは、桜華学園寮の寮長、水谷海翔だった。これが寮長でいいのかと、後ろ指を指されそうな真っ赤なロングヘアの、恐ろしく長身の男だ。ポットとコーヒーカップのセットの載ったトレーを持っている。


「理事長、お疲れ様です。」
にこやかに微笑む彼は、持って来たトレーを応接セットのテーブルに置く。

やっかいなヤツが来たと言わんばかりに大きなため息をつく櫻木。
「何だ?」
「いえ、こんな時間まで理事長室の灯りが見えてものですから、理事長がさぞやお疲れだろうとコーヒーをお持ちしただけですよ?あぁ、お酒の方がよろしかったですか?」
コーヒーカップとソーサーをセットしかけていた、寮長の長く細い指が動作を止める。

「いや、今日は車だから酒は飲めない。」
「連日の残業でお疲れでしょうし、私の部屋にお泊まりになられてもかまいませんよ?それならお酒も飲めますでしょう?」

にっこりと微笑む寮長だが、その胸に湛えている下心がみえみえで恐ろしい。

「いや、遠慮しておくよ。」
「それは残念。今宵は理事長とゆっくりお話できるかと思いましたのに…。」
そう言うと、寮長はポットに入れて持ってきたコーヒーをカップに注ぐ。

なんの話をするって言うんだ?話なんてする気などないくせに。
こんなことを口に出すと、とんでもない方向に事態が向かいかねないので、櫻木は腹の中だけで言い返す。


櫻木はソファに深々と腰を下ろし、大きく息を吐く。

「かなりお疲れのようですね。」
櫻木の前にコーヒーを置きながら、寮長が気遣うように言う。

「いや、大丈夫だ。……コーヒーありがとう。頂くよ。」
「どうぞどうぞ。」
そう言いながら自分のコーヒーを持って立ち上がった寮長は、櫻木の隣に座る。

隣に来るなと言っても聞くようなタマじゃないとわかっている櫻木は、何も言わずコーヒーを飲む。


 やはり寮長の淹れるコーヒーは美味い。
性格は曲者だが、料理の腕はプロ顔負けだ。どこかで習ったとは聞かないので、あるいは天性の才能なのかもしれない。
 この寮長の特殊技能を利用して、生徒用のカフェを一般客に開放出来ないだろうかと、櫻木は密かに目論んでいる。料理だけでなく、ちょっとしたデザインにもセンスが光るので、桜華オフィシャルグッズなどもいけそうだ。


そんなことをツラツラと考えている櫻木に、寮長が話を振ってくる。

「例のポスター、どうして英狂司郎なんかに持たせたんです?」


例のポスターとは、寮長がこっそりハマっているアニメの、入手困難なレアモノのポスターだ。櫻木がちょっとした伝から手に入れてやったのだ。

「あぁあれか。私はちょっと手が離せなかったんで、たまたま通りかかった英に頼んだだけだ。君が早く見たいだろうと思ってな。」

それを聞いた寮長はこれ見よがしに大きなため息をつくと、じろりと櫻木を見下ろす。

「だからと言って何故、英狂司郎?私が彼と関わりたくないのはご存知でしょうに。」

知っているからこそ、英に持たせたというのが真相なのだが、櫻木は何食わぬ顔でとぼける。

「あぁ、そう言えば、英は寮長の天敵だったか…。んー、あれか…寮長が彼に突っ込まれそうになったって言う……」
「やめてくださいよ、理事長。思い出したくもない。それに突っ込まれそうになんてなってませんから!」

寮長が苦い顔つきになるが、それを面白がる櫻木はさらに続ける。

「彼が中学の時の話だったか?当時から人目を引くような整った綺麗な顔をしていたなぁ。」
「いくら顔が綺麗でも、中身はいっぱしのケダモノでしたよ。まだ子供だと思って油断していた私が馬鹿でした。大事な預かりものの生徒を傷つけるわけにも行かず、早々に放り出しましたよ。」

端整な顔をさも嫌そうに歪める寮長が面白くて、櫻木は笑いながら飲み終えたコーヒーをテーブルに置く。

「理事長はひどい人ですね。英を私のところに寄越した上に、嫌な過去まで思い出させるなんて。」
「私はSだと影で言われてる程だからな。君もよくわかっているだろう?」

からかいを含んだ声音で答える櫻木を、チラリと見やる寮長。
その直後、櫻木の腰に寮長の腕が回り、強い力で抱き寄せられる。
急な出来事に対処できなかった櫻木は寮長の胸に倒れこむような形になってしまった。

「おいっ!」
怒鳴ろうとして上げた櫻木の顎を、寮長の手が捕らえる。何をしようとしてるのかを察し、
「やめろ」
と言いかけたのだが、その声を封じるように唇を重ねられてしまった。

強引に寮長の舌が入り込んでくる。

「……んっ……んん……んっ……」

寮長の舌を押し出そうとするものの、逆に吸い取られるように貪られてしまう。巧みな舌技で絡められ吸われ、甘噛みされて抵抗したくても体から力が抜けていく。

 
そのままソファにゆっくりと押し倒されてしまった。
息を継ぐように唇をわずかに離した寮長が
「そのSを組み敷いて喘がせるのが、私の好物なのを貴方はよくご存知でしょう?先輩。」
と、そのまま唇が触れ合う距離で囁く。

「こんなところで先輩などと呼ぶな。」
「いいじゃありませんか。めくるめく官能の青春を思い出して。」
「お前、人に聞かれたら恥ずかしいようなことを、よく真顔で言えるな。」
「誰もいませんよ。ここには先輩と私の二人だけです。」

 
お互いが喋るたびに唇が触れ合うのが気恥ずかしくなり、両手を寮長の胸に当て力をこめて押し返し怒鳴る。

「いい加減にしろ!警備の見回りが来たらどうする!」

だが、突っ張っている両腕を掴まれ、それを振り払おうとしたがうまく行かず、逆に櫻木の頭上で縫いとめられる。

「やめろっ!」
もがいてはずそうとするが、寮長の力は強く、また上から覆いかぶされてしまった。

「警備はまだしばらくは来ませんよ。それまでに終わらせますから安心してください。」

「終わらせるって…何の話だ!俺は何もする気はないぞ!だいたいお前は美少年好きだろうがっ!こんなオッサン押し倒しても、楽しくなんかないだろう!」
「ふふふ…。そうですよ。私はショタが好きですよ。・・・でもね、先輩。貴方は特別なんです。・・・昔からずっと、貴方だけは私の特別・・・。」

寮長の目がいつになく真剣な色を湛えている。

彼らしからぬその表情に思わず見入ってしまった櫻木の唇がまた奪われる。濃厚な口淫を繰り返し、飲み込みきれなかった唾液が櫻木の唇の端から垂れる。それを舐めとるように寮長の唇が首筋まで降り、啄ばむ様なキスを繰り返した後、肌を吸い上げようとする。

「っ!やめろ!そんなところに痕を残すな!」
「ふっ・・・やっぱりダメですか・・・。」
「当たり前だ!」
「私の印を残したかったんですけどねぇ。」
「ば、馬鹿野郎!」

罵られてもクスクス笑いながら、寮長の唇が櫻木の耳に辿りつく。耳介を食み、舌で舐る。鼓膜に響いてくる淫猥な水音に、首筋がゾクゾクする。

押さえつけられていた櫻木の両手首から、寮長の手が離れ、髪から肩へそして胸へと降りていく。シャツの上から胸の突起を探り当て、押さえつけるようにしてグリグリと指を動かす。その刺激に、櫻木の背筋からうなじにかけて痺れるような感覚が這い上がり、彼の意志に背いて声が洩れてしまう。

「…ぁ……はぁ……」

耳を執拗に蹂躙しながら寮長が器用に櫻木のネクタイを解く。
寮長の顔が胸元に降り、尖り始めた胸の突起にシャツ越しに噛みつかれた。

「あぁっ……っ……くっ……」

そのまま何度も甘噛みされ、その少し痛みを伴う快感に耐え切れなくなり、櫻木の両手が寮長の髪を掴んでしまう。

 
目を細めるようにしてそれを見上げた寮長は、解けて首から下がっている櫻木のネクタイを外す。そのネクタイで櫻木の両手首をまとめて、縛り上げてしまった。

「お、おい…なんだこれはっ…私は暴れたりしてないだろうが!」

あまりの仕打ちに櫻木が怒鳴りつける。
寮長は、縛り上げた櫻木の腕を彼の頭上にぐいっと押しやりながら、唇に軽くキスをする。

「これは単なる私の趣味です。気になさらないで下さい。」
「お前はっ…どこまでふざければ気が済むんだ。」

両手を動かしネクタイから抜こうとするが、思いのほかきつく縛られているため手首が痛くなり、結局諦めるしかなかった。

「そうやってる先輩の姿、色っぽいですよ。」

寮長は妖しげな微笑を浮かべたままそう言うと、再び胸元に顔を寄せ舐め始めた。唾液でシャツが濡れ、肌の色が透けて見える。布地越しでも、胸の尖りが紅く色づき固く膨らんでいるのがわかり、ひどく扇情的だ。

「……んっ……う……もぅ…やめ…ろっ……んん……」

シャツを1枚挟んでの愛撫は、快感はあるものの物足りなく、じれったくて歯がゆくて、思わず身をよじってしまう。

生地の下でもその存在を主張している尖りを舌先でつつき、愛撫を続けながら寮長が櫻木を見上げる。

「…ふふっ…先輩、もどかしいでしょう?……直接舐めて欲しいでしょう?……ねぇ先輩…カイトって呼んで下さいよ。……昔みたいに…私たちが桜華の学生だった頃のように、カイトって……そしたら直接愛撫して差し上げますよ?……。」

喋っている間もその突起を弄ぶことをやめない。

「…だ…誰が……呼んでやるかっ…はぁっ……馬鹿やろっ……うっ……」
「…相変わらず、意地っ張りですねぇ……まぁ、そこがいいんですけどね…ふふっ…。」

そう言いながら、櫻木のシャツのボタンを外していく。現れた生身の肌に、長く繊細な指を這わせ、固く尖る胸の先端を舌でねっとりと舐めあげた。

その直接の刺激で、櫻木の体の中心に血流が一気に集まるのがわかり、高い声をあげてしまう。

「はっ…あぁぁっ……」


負けまいと思っても、寮長の濃厚な愛撫に翻弄され、いつしか理性を飛ばしてしまう櫻木礼司だった。



その夜、警備員の見回りまでに事が終わっていたのかどうかは定かではない。


The END

テキスト by 流々透雫

このお話は狂雪ルートの漫画とリンクしてます。
≪狂雪5. 狂雪フラグは立つのか?

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バレンタイン2009

またまた季節はずれのイベント絵ですw

valentine2008.jpg

漫画 by 花星ここな

↓画像クリックで実寸大になります。

echa090206-1.jpg 

桜華学園理科教師、小春先生の指導の下

チョコを作り始めた受け子たちですが、雪耶と嵐、何が原因なのか喧嘩になり

チョコを振りまきながらもめてます。

嵐は楽しんでますが、雪耶はマジで怒ってますね!

そこにお祭好きな(?)トムが一緒になって騒ぎ出してしっちゃかめっちゃかな状態に。。。

小春先生、頭の血管切れそうです!

この騒ぎで被害者続出w

後ろではヤンとクンが泣いております。

ヤンのくまさんまでチョコまみれにwww

チョコの味見に呼ばれた狂司郎はこの直後、

顔面に雪耶のチョコが直撃して悲惨な状況に・・・(*I)ノ"Ωチーン

イラスト by 木下蜜柑、右近野主税、北未凜、辰城百夏、流々透雫



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