Möelva-B×B-

絵師集団ciliegioによるオリジナル作品オフィシャルブログです。男同士の恋愛が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

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【荊-木犀は月に馨る-】 あとがき


ご来訪ありがとうございます!

お久しぶり、あるいは、はじめまして。
【荊-木犀は月に馨る-】を担当しました流々透雫です。
あとがきが遅くなり、申し訳ございません。

長めのお話となりましたが、
最終話まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました!

狂雪ルートの一つ目の山場である『荊』は、
2010年11月20日に前編の連載スタートでした。
それから2012年3月19日の後編最終話までに1年4ヶ月もかかってしまいました。
といっても、途中、後編の執筆期間が10ヶ月ほどあったんですが…(笑)

狂司郎と雪耶、
ともに世間一般とは少し異質な家庭環境に育つ彼らが、
お互いの存在をそれぞれに大きく意識し始めました。
狂雪ルート100話越えでやっとこさの恋愛モード突入でございます。

それにしても狂司郎がヘタレてますね。
その分、雪耶が頑張ってくれました。
まっすぐで素直な彼だからこその強さなのかも。

この後、二人の関係がどんな風に進展していくのか。
以降は、辰城百夏のターンとなりますので楽しみにお待ちくださいませ!
るるもワクワク~♪(∩´∀`)∩ 

狂雪ルートの次回更新の期日は未定ですが、
今後ともMoelva-B×B-をどうぞよろしくお願いいたします。┏○ペコ



2012年3月 桜の蕾に春色がちょっぴり覗いてきたっ♪ 流々透雫 拝



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|  ・狂司郎×雪耶 | 23:38 | comments:2 | trackbacks:4 | TOP↑

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狂雪144.荊-木犀は月に馨る- 4-31


※荊後編、最終話です。※

*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*....*.....*.....*.....*.....*


雪耶は、狂司郎の後ろから階段を下り始めた。

今もなお、静かな音を奏でながら雨は全てを濡らし続けている。
でも、この階段を上がってきた時と、今の雪耶では、心の色がまったく違う。
今はとても晴れやかだ。

水気の多い空気を吸い込みながら、すっかり夜の色になってしまった空を見上げる。
(川田さんたち、心配してるだろうな)
外に残してきた護衛たちの顔が浮かんだ。


雪耶は、このマンションに来た時に川田に向けて自分が放った言葉を思い起こす。

特殊な環境に生まれ落ちたがために、幾重もの手厚い護りの中に囲い込まれている雪耶の現実。
雪耶に対する警護は、雪耶の安全を確保する反面で、彼を世間一般から隔絶してもいる。
その現状に疑問を抱きつつも、結局それに甘んじているのは雪耶自身だ。

そんな自分を憂えていた時に川田に傘を差しかけられ、雪耶は衝動的に傘の下から飛び出した。
その勢いのまま雪耶が口にした言葉は、思いのほか強いものになってしまったのだ。

川田と山本、そして、瀬名。
雪耶は彼らが任務という義務感だけでなく、雪耶に対する愛情を持って護衛してくれていると理解している。
だから、言い過ぎてしまったのではないかと気にかかってはいるのだが、想定外のエントランスでの実里との立ち話となってしまった結果を見れば、あれでよかったのだと思うしかない。
マンションの入り口に車を横付けにしていたら、おそらく実里が不審を抱いたであろう。

ただ、途中でマンションの住人が入ってきた時、彼らが神経を尖らせていただろうというのは想像に難くない。
彼らには苦しい判断だったであろうが、慌てて駆け込んでこなかったことは心底ありがたかった。

そして、今も車の中でじりじりしながら待っているに違いない彼らに、感謝の気持ちでいっぱいの雪耶だった。



雪耶が1階に着いた時、先を行く狂司郎は既にエントランスを突っ切っていた。

(あ、あれ?俺、狂さんに送って行くって言ったっけ?
うわ、もしかして言ってない?)

「狂さん、待って!」
雪耶が慌てて大きな声を上げる。
「狂さんっ!」

マンションの玄関で狂司郎が立ち止まり、振り返った。
笑みこそ浮かべてはいないけれど、和らいだ瞳が雪耶をちゃんと受け止めていてくれる。

雪耶もしっかりと見つめ返しながら、駆け寄っていった。
綻んで馨る花のような笑顔を乗せて…。



【荊-木犀は月に馨る-】 The End



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荊完結まで読んで下さりありがとうございました!
たくさんの拍手が励みになりました!
本当にありがとうございました。

狂司郎と雪耶のお話はまだまだ続きます。
これからも二人を見守ってやってくださいヾ(=^▽^=)ノ

|  ・狂司郎×雪耶 | 23:29 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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狂雪143.荊-木犀は月に馨る- 4-30


護衛との約束の電話を入れた後、雪耶は狂司郎と一緒に実里の部屋を出た。

実里が「狂司郎は鍵を掛けない」と言っていたけれど、それは出て行くときも同じだったようで、部屋を出た狂司郎はそのまま階段に向かってしまい、慌てた雪耶が引き止めて鍵を掛けさせた。

「狂さん、鍵どうするの?持って帰るの?」
雪耶は、実里の部屋の鍵のことが気になって聞いてみた。
「…あ?……ああ…」
狂司郎は質問に答えず部屋の鍵をポケットに入れると、雪耶の顔をじっと見下ろしてくる。

「べ、別にっどうでもいいんだけど」
自分の質問が、狂司郎と実里の仲を疑っているようにも取れる内容だったと気づいた雪耶は、なんだか恥ずかしくなって狂司郎に背を向けた。

だが、すぐに雪耶の頭に狂司郎の手がポンと乗る。
「湊が来る時に預けとく」
雪耶の髪をクシャっとしながらそう言った狂司郎は、階段に向かった。

狂司郎が雪耶を安心させてくれたように思えて、雪耶は嬉しいような照れくさいような心境になる。
(でも、やっぱり嬉しいな)
と、その時、雪耶は、自分がすっかり忘れていた事柄を思い出した。

「あっ!忘れるところだった!狂さん!」
雪耶の呼びかけに、階段を下りようとしていた狂司郎が足を止め、振り返る。

雪耶は小走りで狂司郎の傍に寄る。
「あのね。西門さんが、『いつでもお帰りをお待ちしてます』って言ってた。
西門さん、口に出しては言わなかったけど、すごく心配そうだったよ?」

雪耶を見る狂司郎の表情が、ほんの少しだけ柔らかくなったような気がする。
だが、結局何も言わず、狂司郎は雪耶に背を向けると、階段を下りていった。

――彼の心は温かくなっているだろうか。

待ってる人がいる。
心配してくれてる人がいる。
そのことに狂司郎が気づいたら、彼が纏う荊も消えていくのかもしれない。



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読んでくださってありがとうございます!次が最終話となります。

|  ・狂司郎×雪耶 | 22:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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狂雪142.荊-木犀は月に馨る- 4-29


「じゃ、ちょっと待ってて。 これ片付けるから」
雪耶はキッチンに空き容器を持って行き、ざっと洗ってシンクに伏せておいた。
人様のキッチンを無断で触るわけにもいかず、申し訳ないがゴミの分別は実里に任せることにする。

「狂さん、プリンまだ残ってるよ。持って帰る?」
ケーキボックスの蓋を閉じながら雪耶が聞く。
「冷蔵庫に入れとけ。 ミノリが食うだろ」
「ん。そだね」
今日、いろいろと話をしてもらったお礼というにはお粗末過ぎるが、実里に食べてもらえれば嬉しい。

冷蔵庫に箱をしまいながら、とあることに気づいた雪耶が慌てて狂司郎を振り返る。
「西門さんは?プリン、西門さんにも持っていった方がよくない?」
立ち上がった狂司郎がポケットに両手を突っ込みながら傍に来る。

「アイツは甘いもん食わねぇ」
「あ、そうなの?西門さん辛党?お酒強いんだ」
「俺には負けるだろうけどな」
「ええっ?狂さんお酒強いの?つか、未成年なのに!」

ツッコミを入れる雪耶の額に、狂司郎のデコピンがヒットする。
「っつ!痛いよ、狂さん」
「るせぇ。帰るぞ」

玄関に向かう狂司郎の背中を、雪耶は額を擦りながら見る。
久しぶりのデコピンは嬉しいけど、やっぱり痛かった。



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拍手ありがとうございますー\*^O^*/
荊、残り2話でございます。

|  ・狂司郎×雪耶 | 21:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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狂雪141.荊-木犀は月に馨る- 4-28


「狂さん、荷物はないの?」
プリンを食べ終えた雪耶は、先ほど狂司郎が手ぶらで帰ろうとしていたことを思い出し、聞いてみた。

「宅急便で送らせる」
手を止めた狂司郎がぶっきらぼうに答える。
実里に発送させるつもりなのだろう。

雪耶は護衛の車で着ているので、持って帰れると声をかけようとした時、狂司郎が「あ…」と微かな声を漏らし雪耶の背後に視線を向けた。
雪耶がその視線を追って振り返ると、そこには畳まれた布団があった。

「狂さんが持ってきたの?」
「…買った」
「え?買った?」
「ベッドで寝てたら、実里のヤツが床で寝ろって。 でも……床は痛ぇんだ」
雪耶はベッドを見て、なるほどと理解する。
確かにシングルベッドに、恋人同士でもない男女が寝るのは無理がある。
ベッドを追い出されたが床で寝るのは辛いので、狂司郎が布団を買ってきたというわけか。

ふと、雪耶の視線がベッドにある大きなぬいぐるみに止まる。
抱き枕だろうか。
とぼけた顔をしたショッキングピンクの兎。

雪耶は、この抱き枕と狂司郎が並んで寝ている姿を想像して、笑いそうになってしまう。
ヒクヒクする自分の頬を、雪耶は何気なく抑えて誤魔化しながら自分の脳内の笑いのツボを必死で封じる。

「狂さん、布団どうするの?」
「…置いとくとアイツがうるせぇ」
「……?…実里さん?」
「しまう場所ねぇって」
ボソッと答えると、狂司郎はプリンの最後の一口を口に入れた。

食べ終えた容器にスプーンをカランと放り込み、1個目の容器も一緒にテーブルの真ん中に押しやる。
3個目は食べないということだろうか。
雪耶はその空の容器を手元に引き寄せた。

「じゃあ持って帰る?」
「…取りに来させる」
「え?」
「湊に、取りに来させる」

新たな名前に雪耶は首を傾げる。
「湊って?」
雪耶の問いに、狂司郎がジロリと視線をよこす。
「…おまえに、ここを教えたやつだ」
「あ、西門さん?」
「………」
この場合の無言はきっと、肯定だ。

わざわざ西門に取りに来てもらうくらいならと、雪耶が先ほどの案を口にした。
「俺、車で来てるから積んで帰れるよ?ちょっと狭くなるかもだけど」
「いい」
「遠慮はいらないよ?ついでだし着替えとかも持って帰れば…」
「遠慮なんかしてねぇ」
「…そっか。うん。わかった」
狂司郎には狂司郎の判断があるのだろう。
しつこく言うと彼が不機嫌になるのがわかるので、それ以上は勧めなかった。



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拍手ありがとうございます(*´∀`)
荊のお話もラスト間近。あと少しですがお付き合いいただければ嬉しいです。

|  ・狂司郎×雪耶 | 22:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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